出版社内容情報
大陸=ヨーロッパと英語圏の間に歴然と存在する文化的分裂.哲学もまた例外ではない.カント以後の哲学が直面する問題の大陸側からの素描を試み,この乖離を克服して哲学本来のあり方に立ち返る道を希求する.
内容説明
現代の哲学は現象学系の大陸哲学と英米系の分析哲学に乖離してしまい、「哲学」とひとくちに言えない状況です。本書は英語圏で大陸哲学を講じる著者が、カント以後の大陸哲学の足跡をたどり、批判・実践・解放やニヒリズムといったいくつかの鍵概念を手掛りにその特徴を描き出します。また、哲学が「知恵を愛すること」という本来の意味に立ち返るためにはどうしたらよいのかを模索し、科学主義でも非明晰主義でもない、第三の道を提唱します。
目次
1 知識と知恵のギャップ
2 大陸哲学の起源―カントからドイツ観念論への道のり
3 眼鏡とものを見る目―哲学のうちの二つの文化
4 哲学は世界を変えられるか―批判と実践と解放と
5 何をなすべきか―ニヒリズムへの応え方
6 誤解のケーススタディ―ハイデガーとカルナップ
7 科学主義と非明晰主義―哲学の伝統的苦境を回避すること
8 「敢えて賢者たれ」―理論の徹底研究と哲学の将来性
著者等紹介
クリッチリー,サイモン[クリッチリー,サイモン][Critchley,Simon]
大陸哲学、現象学。ニュースクール大学哲学科教授、パリ国際哲学カレッジ理事
佐藤透[サトウトオル]
1961年生。哲学。現在、東北大学大学院国際文化研究科助教授
野家啓一[ノエケイイチ]
1949年生。科学哲学。現在、東北大学大学院文学研究科教授
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感想・レビュー
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さえきかずひこ
なつめいろ
陽香
Go Extreme