内容説明
ロシアによるウクライナ侵攻間もない2022年3月、著者はウクライナに入国した。
リビウ、キーウ、ブチャ、イルピン。
そこには戦禍により、人生を狂わされた数多くの「一般市民」がいた。
まず命をまもるべきか? あるいは国(民主主義)を守るために戦うべきか?
市民たちの生の声に取材、「戦争のリアル」と「世界の行く末」について
今までの世界各地での現場取材を含め、戦場ジャーナリストが「現場目線」で考える。
ウクライナ現地取材写真を多数収録。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
かずりん
12
戦場へ行くジャーナリストの勇気、命懸けの使命感にはいつも頭が下がる。独裁者の弱肉強食論理で踏みにじられていく。兵力差よりも大切な兵站そして士気。プランターでタマネギを栽培する。死と隣り合わせの現場でも食事はする。ほのぼのとした日常生活のひとコマだ。胸が詰まる思いがする。普通の国民の生活がそこに息づいている状況を決して忘れてはいけない。ロシア軍事戦略研究家で定評の小泉悠氏の著書に加え本書を合わせて読むとウクライナ状況がグッと近づく。
好古
3
9年前の2014年、ロシアがクリミアを併合したことを知ったとき、私はそれが現在進行している事態の始まりだとは想像もしていなかった。本文中でもある通り2022年2月24日は"世界史が変わった"瞬間であったと思う。まさか21世紀に主権国家同士が正規軍を動員して衝突する20世紀以前の戦争が起きるとは思っても見なかった。そして欧州諸国が「72時間でウクライナは消滅する」と悲観とも利己主義的な切り捨てとも言える見通しを立てていたにも関わらず、開戦から1年を経た今もウクライナは頑強にロシアに抵抗し持ちこたえている。2023/04/09
dexter4620
2
2022年4月の戦争初期に現地入りした日本人ジャーナリストによる手記。空港占領下のキーウや解放されたばかりのブチャ、イルピンについて記している。2014年のクリミア紛争やアフガニスタンでの経験をもとに、戦争は悪と筆者は断じる。2023/10/07
はぽぽ
2
ウクライナの戦場に赴き、戦地の現状を伝えるジャーナリスト。歴史を教える身として本物を教える必要があるが、その難しさを感じる日々。この本が本物と断定できるかは判断できる立場ではないが、純度が高い歴史を教える必要性について考えさせられる。2023/01/09
totssan
1
近々はイスラエルねた中心の報道になってるが、ウクライナの状況も相変わらずまずい。歴史的経緯も少し交えながらの現場ルポを読む。短期終結かと思いきや、ずるずると長期戦になってしまっている。第3次大戦に繋がるとの懸念を著者は持つが、ほんとにそんなことに、10年戦争になってしまうのかが心配。ちゃんと状況を把握せねばと強く考える。2023/11/04
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