すしのサイエンス - おいしさを作り出す理論と技術が見える

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すしのサイエンス - おいしさを作り出す理論と技術が見える

  • ISBN:9784416518779

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内容説明

世界中の人々を惹きつける鮨の技術に「科学」で迫る!
魚の選び方、切りつけ、炊飯、握りなどの知識と技術から、酢や塩につけた魚の切り身のタンパク質の変化などの科学的データまで、鮨にまつわる事柄をさまざまな角度から解説。

鮨は今や世界中で大人気の和食です。
一見、酢飯と刺身を組合わせただけのように見えますが、そこには魚の選び方、切りつけ、炊飯、握りなど、日本語で「仕事」と呼ばれる鮨職人ならではの技が詰まっています。

そうした世界中の人々を惹きつける鮨の技術に科学で迫るのが本書です。
赤身、白身、青魚、貝といった鮨に使われる魚介類それぞれの特徴を示し、選び方、扱い方を詳細に解説します。
また「鮨の味は酢飯で9割」といわれるほど大切にされる酢飯に使うごはんの炊き方を、米選びから、炊飯をしてお櫃に移るまでの温度変化にも言及します。
さらに、鮨に欠かせない山葵やかんきつ類にも触れ、まな板や包丁の使い方、煮切りや煮詰め、穴子やかんぴょうの煮方など、鮨にまつわる事柄にさまざまな角度から迫ります。

鮨の握りの動きを連続写真で見せたり、酢や塩につけた魚の切り身のタンパク質の変化や魚の死後硬直などといったむずかしくなりがちな科学的なデータも、カラーを多用した図表を使ったりするなど、美しいビジュアルとともにわかりやすく解説します。

目次

第1章 すしの知識  
すしの歴史/すしだね/旬/漁場マップ/カウンター

第2章 仕込み1 魚
包丁 片刃包丁・包丁の各部名称/白身 鯛をおろす・鮃や鰈をおろす・昆布締め/赤身 鮪を切る・サクどり/光りもの 小肌を仕込む・酢と塩で締める/青魚 三枚におろす・砂糖で締める/貝 ミル貝の仕込み・赤貝の仕込み・小柱の水洗い/いか スミイカをおろす/たこ/えび/しゃこ/穴子 煮仕事/雲丹

第3章 仕込み2 すし飯その他
米/酢/塩/ごはんを炊く/すし飯/煮切り/煮詰め/すしの甘み/わさび・わさびの成分/柑橘/甘酢しょうが(ガリ)/玉子焼き/おぼろ/かんぴょう

第4章 握り
握る/おひつ 切りつけ・握りの動作/すし 鯛・鮃・春子・鰈・鮪(中トロ)・鮪(大トロ)・鮪(赤身)・漬け・鰹・鰯・縞鯵・鯵・小肌・鯖・細魚・本海松貝・赤貝・鮑・小柱・鳥貝・蛤・墨烏賊・障泥烏賊・蛸・甘海老・牡丹海老・車海老/細巻き(かんぴょう巻き)/太巻き・「鮨たかはし」のまきもの/海苔

Science
魚の筋肉・魚の筋肉の構造・魚の死後硬直・赤身と白身・寝かせる・熟成・タンパク質を締める・イワシの鮮度・殺菌・貝の筋肉・貝の特徴・イカとタコの筋肉・ミョウバンとウニ・米の知識・塩の作り方・すし飯・みりんの調理効果・砂糖の作り方・本みりんの作り方・すし店での加熱調理・すし店の玉子調理・おひつに入れたごはんの温度変化

Science Point
包丁の切れ味は鋭く・柳刃が長い理由・活締めと血抜き・水分のみ通れる半透膜・食感を左右するコラーゲン量・イカの甘さはアミノ酸・ゆでで甘くなる理由・調味料の浸透とアナゴのやわらかさ・黒酢と赤酢の色・玉子焼き器のいろいろ

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たまきら

25
写真が美しく、科学的説明も面白かったんですが、K値を一般人がもとめるのって無理じゃない…?海外とかで受けそう。2020/12/23

tetsubun1000mg

8
魚のおいしさの理由、熟成で味がアップする仕組みをデータと画像で解説する。 理系の分析と有名寿司職人の技と寿司の姿もたくさんの写真で見せてくれるので、サラッと読んでも楽しめる。 そろそろ回転ずしにも行ってみるかな。2022/04/23

Sumiyuki

7
細部にわたって工夫を凝らした鮨。おもてなしの極意。発酵させた米由来の酸っぱさを利用した「酸し」は短気な江戸っ子により、お酢を用いた現在の形に進化した。鮮度の関係から、煮付けやお酢で〆たネタが主流だった。昭和頃?、氷の登場で生魚を用いたネタが出回る。戦後冷蔵庫の発明により、たった数種類から20種類越えもネタが増える。白身魚はグリコーゲンを分解し、エネルギーを得る。赤身魚はミオグロビンで酸素を取り込み、脂質を燃焼してエネルギーを得る。イカは甘みを伝えるため切れ目を入れ表面積を増やす。2022/07/17

GKO098

1
153ページ:卵黄の成分を表す円グラフの水分は90%ではなく50%2020/02/15

田中AD

0
魚を裁くようになり、刺身はよくするのだが寿司はしないので興味を持ってたから読んだ。科学的な説明があるので面白い、ただ項目が多いのでもう少し詳しくしてほしかった。2021/05/07

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