内容説明
バスチアンはあかがね色の本を読んでいた-ファンタージエン国は正体不明の〈虚無〉におかされ滅亡寸前.その国を救うには,人間界から子どもを連れてくるほかない.その子はあかがね色の本を読んでいる10歳の少年-ぼくのことだ! 叫んだとたんバスチアンは本の中にすいこまれ,この国の滅亡と再生を体験する.
目次
目 次
Ⅰ ファンタージエン国の危機
Ⅱ アトレーユの使命
Ⅲ 太古の媼モーラ
Ⅳ 群集者イグラムール
Ⅴ 夫婦隠者
Ⅵ 三つの神秘の門
Ⅶ 静寂の声
Ⅷ 妖怪の国で
Ⅸ 化け物の町
Ⅹ エルフェンバイン塔へ
xi 女王幼ごころの君
xii さすらい山の古老
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
けいご
112
映画ネバーエンディングストーリーの原作が読みたくなり手にとりました★まだ下巻があるから詳細はここでは書きませんが、今わかっている事は、自分もバスチアンと同じようにファンタージェンに入り込もうとしているのだと自覚してる事だけw冒険?何言ってんの?大人のくせに?いやいやw冒険に大人も子供も関係ないよ★そう思える1冊です★そんなわけでちょっくらファンタージェンを救いに行ってきますw2020/11/25
優希
100
面白かったです。不思議な本『はてしない物語』と出会ったバスチアンは、その本を読み始めます。最初はただの物語だったのが現実と物語の世界が徐々に交錯していく様子にドキドキしました。アトレーユの冒険が目の前で展開しているような錯覚に陥ります。バスチアンも冒険にどんどん近づいて行く予感に胸が躍りました。文字だけなのに情景が浮かび、引き込まれます。バスチアンがファンタージエン国に行きそうになるところで終わるので続きが気になります。下巻ではどんな冒険が待っているのか楽しみです。2015/10/28
アナーキー靴下
90
去年たまたま『ネバーエンディングストーリー1』を観て、映画版初めて観たけど原作こんな話だっけ? と気になり、再読しようと。展開でいえば映画は案外忠実なんだなと思いつつ、バスチアンの造形がまったく違うので、現実部分の物語はまったく違う印象。そんなバスチアンだから、アトレーユとフッフール(映画だとファルコン)の印象まで変わって見えた。映画だとアトレーユの武器所持禁止からのファルコンのチート級万能感って男の子好きそうね、うんうんバスチアンをその気にさせるためだしね、ってアトレーユ完全にかませ犬じゃん!2022/04/24
Gotoran
87
児童文学の枠を超えファンタジー作品を通して現代社会に様々な警鐘を鳴らし続けたエンデ、『モモ』と並ぶ代表作の本書。母を早く亡くし意気地なしで苛められっ子で無類の本好き、本さえあれば空想の世界に逃避できる少年バスチアンが、『はてしない物語』を読み耽り、その本中の主人公の少年アトレーユが虚無という脅威に曝され崩壊寸前のファンタージエン国を救うための冒険を体験していく。物語の素晴らしさと共に現代への風刺、様々な解釈、心理学的な深みが味わえる。本書上巻は、まるで合わせ鏡の中に入るかのようにバスチアンが↓2014/05/31
Willie the Wildcat
76
夢が虚無を通して、虚偽・妄想・欲望・絶望となる。悪魔の環。人の心の弱さであり、成長し失うものかもしれない。アトレーユが辿り着いた”道”。繋がったバスチアンの道とは如何に・・・。一方、幼ごころの君から授かった「3つの力」の謎。もしかして古本屋のカールは・・・!?蛇足だが、フッフールが(先週読んだ)どうにも『獣の奏者』のリランとダブってしまう・・・。2014/09/07