【紀伊國屋書店出版部】6月新刊『アルカイダから古文書を守った図書館員』
37万点もの歴史遺産はいかに救われたか――
1988年、世界遺産に登録された西アフリカはマリ共和国中部の都市トンブクトゥ。もとはサハラ砂漠の遊牧民・トゥアレグ族の宿営地だったこの地は、14-16世紀には金や岩塩、奴隷などの交易の要地として繁栄、イスラム文化が花開き、100以上のコーラン学校やモスクが建設された「古の学術都市」である。以後、モロッコの侵略、民族運動、フランスによる統治......と苦難の道を歩むも、往時の手彩色の古文書の数々は代々、各家庭でひそかに保存されてきた。そうした資料を図書館員アブデル・カデル・ハイダラが次代に残すため収集し、図書館に収めて数年後の2012年、アルカイダ系組織がマリ北部を制圧した――
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聖廟など"偶像"を破壊するテロリストは、必ずや古文書も焼きつくすにちがいない――米仏の思惑や、独立を夢見るトゥアレグ族の思いが錯綜するなか、敵の目を欺き、《古文書救出作戦》を計画し、幾多の危険を乗り越えて、比較的安全なマリ南部の都市に37万点もの歴史遺産を避難させた図書館員の活躍を描いた一冊。
全米で話題をよんだノンフィクションです!
★梶山あゆみさんによる「訳者あとがき」が、
書評サイト「HONZ」に掲載されました!
http://honz.jp/articles/-/44105