【紀伊國屋書店出版部】6月新刊『脳はいかに治癒をもたらすか――神経可塑性研究の最前線』
脳は変化する。回復をあきらめてはいけない――
【神経可塑性】
自己の活動や心的経験、外部からの刺激などに応じて、
脳が自らの構造や機能を変える性質。
「脳は変化する(可塑性がある)」という主張は、当初西洋医学界の主流ではまともに相手にされなかったものの、20世紀が終わる頃から飛躍的に進歩した脳の測定機器により、21世紀になってようやく認められるようになりました。その「神経可塑性」を用いた様々な治療について著者ノーマン・ドイジが一般向けに書いた前作The Brain That Changes Itself (邦題『脳は奇跡を起こす』講談社インターナショナル)は、各界から絶賛を浴びて多くの読者を獲得し、原書はミリオンセラーとなって19か国語に翻訳されました。
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待望の新刊では、脳卒中や外傷性脳損傷、自閉症、ADHD、パーキンソン病、慢性疼痛、多発性硬化症、視覚障害など、治療困難とされてきた神経由来の機能障害を、神経可塑性を用いた治療法で劇的に改善した、驚きのエピソードが多数収録されています。
低強度レーザー療法、PoNS装置(舌から電流を送り込む)、フェルデンクライス・メソッド、サウンドセラピーなど、日本では一般に馴染みのない療法が紹介されており、上記疾患や症状に苦しむ方々の希望となる可能性も秘めています。
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「神経可塑性」は新たなトピックのため、これを主題とした一般向け書籍は、まだほとんどありません。その理論的背景なども詳しく説明した本書は、要注目の一冊です。 【試し読みはこちら】