【紀伊國屋書店出版部】8月新刊『子どもの共感力を育てる』

子どもを「加害者」にも「被害者」にもしないために――
子どもの共感力を育てる
ブル-ス・D.ペリ-、マイア・サラヴィッツ
紀伊國屋書店 (2012/09 出版)
ISBN:9784314010962
価格:¥2,160(本体¥2,000)




アメリカの著名な児童精神科医が、他人の感情や心理をわがことのように感じ理解する「共感」こそが、人が人として社会の中で生きていく鍵だとして、その育て方や欠落した場合の弊害を、豊富な事例をあげながら、子どもの脳の発達のプロセスとともに描くノンフィクション。
孤立した子育て、虐待・ネグレクトなど幼少期のトラウマ、母親のうつ病、集団の同調圧力などが「共感力」の発達に与える悪影響とともに、自閉症・アスペルガー症候群、ミラーニューロン、レジリエンス(逆境から立ち直る力)など、「共感」をめぐる最近の研究成果を紹介し、心身の健康には人に共感を寄せる能力や他者とのふれあいが不可欠であると説く。また、世界各地の2,800校以上で採用され、いじめの解消にも効果をあげているという「ルーツ・オブ・エンパシー(共感の起源)」などのプログラムを紹介し、子どもたちが健全な共感力を身につけるための方法を提言する。
痛ましい幼児虐待事件やいじめの報道が続く現在の日本で、多くの方に手にとっていただきたい一冊です。