内容説明
幼馴染の佳乃に誘われ、人気芝居を観に行った三四郎。ところが、舞台に突然現れた狐面の男たちに芝居小屋がのっとられる。観客を人質にとり、「大岡奉行をここに呼べ!」と無茶な要求をする賊の本当の狙いとは──。江戸町人は俺が守る! 成長目覚ましい若き町年寄・三四郎と、影の町人組織・百眼(ひゃくまなこ)が、情報と人情で事件を解決するシリーズ第3弾!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
だいしょう@SR推進委員会
3
正義の道をまっしぐらな三四郎。詭弁まがいの理屈で大岡越前さんをやり込めちゃったりと、なかなかのものです。そんなキャラが生きてきて、よい連作短編集になりました。人の事情もさまざまなら、かける情けもさまざまと。三四郎のいっぺん通りでない考え方にもおやと感じたりします。それになんといっても、柴田さんの表紙絵が魅力的。この調子でシリーズを続けてほしいです。2011/12/16
蕭白
3
いい感じでパターンが出来ていたように思います。柴田ゆうさんが表紙イラストを描いている間は買い続けます。2011/06/11
おざぴょん
2
あいかわらずです。いろんな事件がこまごまと。ちょっと切ない話が多かったかな。2012/09/17
ぽて
2
シリーズ第3段。芝居を見に行った三四郎。観客を人質に取り無茶な要求をする賊たちの本当の狙いとは?さらに隠れた悪いヤツがいるのでは?『まわり舞台』 大店の若旦那が惜しみもせずに金を恵んでいる。しかし、それは本当に人の為になっているのか?自分の行動が何をもたらすかを考えさせられ、本当の善行の意味を考えさせられる『亀は万年』ほか二編の江戸人情もの。三四郎と百眼、そして佳乃の活躍等見所満載。2011/10/30
なつき
1
三四郎が佳乃と連れ立って行った芝居小屋が鉄砲を持った男たちに占拠され「大岡越前を連れてこい」と…。主人公を立たせるために大物を小物に描くのは良くある手法ですが、大岡様はなんとかまだ小物にはなっていないようです。時には三四郎を唸らせる手腕も見たいような。これを読んでいると『江戸を斬る』を思い出します。佳乃ちゃんが紫頭巾になることはないでしょうけど。2012/07/17