福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書

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福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書

  • ISBN:9784799311585

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内容説明

2011年3月の東日本大震災から1年。2012年2月28日に「福島原発事故独立検証委員会」(民間事故調)は、
独自に調査・検証をすすめていた東京電力福島原発事故について「調査・検証報告書」をまとめ発表した。
当初、非売品として限定部数のみ作成されたが、各メディアで報道がなされると問い合わせが殺到。
「国民の視点からの検証」である報告書を広く世論に訴えたい、とディスカヴァーからの発売が決定いたしました。

福島第一原発の中で必死に働いた作業員の方の体験談をプロローグとして始まり、
経緯をまとめた「第1部 事故・被害の経緯」、官邸の事故対応を含めた「第2部 原発事故への対応」、
原子力ムラの構造に踏み込んでいく「第3部 歴史的・構造的要因の分析」、国際協力の枠組みを検証した「第4部 グローバル・コンテクスト」。
民間事故調の「真実、独立、世界」をモットーとする独自の視点からまとめられた報告書です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

kaizen@名古屋de朝活読書会

8
全体的に,事故後の報道に出て来たことをよく整理していて,こんなに安価に報告書が出ていることは驚きです。 細かい事項にも言及していて,よく整理しています。今回の事故で話題になった専門性のある事項もいろいろ記録しています。 関係者の方々も自己点検のために一度読んでみるとよいでしょう。 ps.少し読んで行くと,だんだん違和感が高じてきます。議論が表面をなでるだけで本質的な事項に踏み込もうとしていないような気がします。 おかしなことにも遭遇します。法律や規格,規則の不十分さ,理論や技術の不完全さを掘り下げていない2013/04/12

MAT-TUN

6
400ページにわたる力作。ニュースを見ても原発事故はよくわからんという人は本書を読むとよいでしょう。事故被害の経緯が分単位で記載。現場の奮闘の記載に始まり、日米同盟の分析に及ぶ。間抜けの極みのように報道されていた菅首相については、事故直後に原発に行くなど現場の混乱を招いた一方、東電本社が政府に撤退を求めたことに対し断固拒否した上で、東電本社で「日本国が成り立たなくなる。この事故からは絶対に逃げ切れない。君たちは当事者なんだ、命をかけてくれ」と強く訓示したと記載されている。本書をベースに更なる検証求む2012/05/05

ma3

5
ボリュームがあり、読むのに時間がかかりました。短期間の間に、多面的な検証をすすめたことに感心します(急いだためか、誤字がいくつもありましたが)。単に事故対応の中だけの検証に終わらせず、社会・組織の歴史的構造の諸問題にもメスを入れたところがよかった。そして「想定外」を作りだしたリスク管理の甘さ。「問題なのは、経営的・政治的な意図で織り込んだ『想定』と『想定外』であり、それを許した人間である。」という一文が心に突き刺さりました。それにしてもこの検証・調査に東電が協力を拒否したこと。これが一番の驚きです。2012/04/21

inukumagorou

5
原発技術者が深く関わったものではないため、別の分野とは言え技術屋の僕には少し技術的分析がもう少しあるものと期待していた。原発の構造のみならず、政府組織などに関してももう少し図解などすればわかりやすいものと思う。しかしながら、通読した限りの印象としては、今回の原発事故は「人災」である面が非常に強いと確信した。2012/04/17

nilgilri

4
事故対応マニュアルが整備されていなかったため、政府も東電も事故当時はくだくだになっていたことが分かる。2012/09/30

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