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内容説明
ベストセラー著者の描くヤバい戦後史
あの戦争から81年、日本はなぜこのような国になったのか。
軍事、経済、憲法、家制度……戦前から変わった価値観、
戦前から変わらなかった価値観、日本人は1945年8月15日以降、どのように歩み、
こうなったのか。
現地取材と資料調査で、熱量だけはあったカオスな時代が甦る。
『「あの戦争」は何だったか』の著者が挑んだ初めての戦後史――。
序論 なぜいま戦後史なのか
第一章 戦後日本は「平和国家」だったのか
――「原点」としての朝鮮戦争
第二章 敗戦で「新しい国」になったのか
――水俣病が暴く「断絶」の神話
第三章 「自由」はいつやってきたのか
――「家族国家」を葬った高度成長
第四章 昔の選挙は「まとも」だったのか
――忘れられた「メディア選挙」
第五章 戦後はいつ「終わった」のか
――「失われた三〇年」という呪縛
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
あらたん
51
国民国家は虚構、人間には物語が必要、これはハラリの主張に重なっていて、ハラリの主張が現代の社会科学の中で一般性を持ってきたのだなあと感慨深い。 さておき、著者の言う、新しい国民の物語が必要というのは全面的に同意。今の社会が国民国家をベースにしている以上、我々は日本国としての物語を作る努力を怠ってはならないし、その努力は超長期的には日本国の競争力を左右するものだと思うから。2026/10/25
ころこ
34
本書は歴史を題材にしているが、歴史哲学的な問いを通じて、社会批評としての側面が強い。著者は「いまを生きる「われわれ」という視点が抜け落ちているのではないか」という。既存の戦後史を①戦前と戦後を対照的で二者択一のものとしてとらえる②戦後は終わらない③現在を失われた30年とみなす、という問題があるため、戦後がステレオタイプに論じられてしまう。「新しい戦前」を危惧するのではなく、「新しい戦後」の物語を紡ぐことが本書の目的だという。特に第3章はエネルギーをめぐる壮大な物語になっている。水俣病発生の淵源が単に戦後だ2026/10/26
れぽれろ
3
我々が無意識に共有している「戦後」の歴史像(3つの物語)が提示され、それに対し実際はどうであったのかが、現代の視点から詳述されています。単なる編年体の戦後史ではなく、テーマごとの章立てになっているのが本書の特徴。旧来の「戦後」の歴史像を批判的に検証するだけではなく、90年代を区切りとした新たな現代の歴史像(物語)を考える材料が示されているのも本書のポイント。チッソの歴史から戦前戦後の連続性を考える第2章、代議士ソングから戦後と現在のメディア選挙を考える第4章がとくに面白かったです。2026/10/31
エリカパパ
2
「戦前」と「戦後」は連続していて大きく変化したものもあり根底では変わらないものもある。戦前と戦後の断絶は、敗戦から立ち直るために作られた一つの「物語」だった。1990年代に生じた「失われた30年」の切れ目に戦前の家族国家的な価値観の残滓が入り込もうとしている。どうしたら過去を引き受け他者とも共存できるか。明治国家が作った「国民の物語」を復元することでも戦後ひそかに共有されてきた「国民の物語」を護持することでもない。「新しい戦後」にふさわしい第三の「国民の物語」を再構築すべしと著者は語る。正の面も負の面も。2026/10/30
たか
1
新しい戦後の物語、は魅力的。結局、保守が保守として機能してこなかったツケが回ってきている感がある。2026/10/21




