内容説明
先生は私に命がけの言葉をくれた――
ひとりの教師と32人の生徒が向き合う“最後”の1年
『ザ・ロイヤルファミリー』『アルプス席の母』を経て辿り着いた著者の新たなる代表作、誕生!
東京都杉並区にある私立稜花女学院中学校。新年度に発表された3年E組の担任は、加賀美秀彦という中年の国語教師だった。最初は冴えないと思っていたけれど、先生の言葉はなぜだか心に響いてくる。それなのに夏休み直前、先生は病気で学校を辞めるというウワサが流れて……。
これはクラス全員がバトンをつなぐ、一生に残る一年間の物語。
「今日、この時点の、僕の代表作です」
――早見和真
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
hiace9000
113
人生最初の転機を迎えるための中学3年生の一年間。集団の中で芽生え気づく自分や周囲への矛盾した感情、葛藤や孤独、憤りや涙は、15歳ならではのリアルな痛みと苦しみを帯び胸を強く打ち震わせる。自己変容や友情の価値を実感し、確かな成長の春へと彼女らは踏み出していく。その傍らには単なる指導者ではなく、言葉で魂を揺さぶる「触発者」として一人一人に向き合い、命を燃やし尽くして伴走した加賀美先生の姿があった。青春の葛藤を温かく包み込み、生きる勇気を授けてくれる32人と1人の群像劇。巻頭のクラス名簿を共に綴る読書となった。2026/10/05
shio
39
女子中学校一クラス32人の生徒全員が主人公!そんな書き分け出来るの?と思いましたが、お見事でした✨️自分が主人公になるなんて考えたことなかったな。それはなぜなんだ?なんでわざわざ未来を狭めてきたんだろう?傷つく前から痛そうなことから逃げてきたからかも。そんな時に立ち止まるきっかけがもらえたなら。そんな先生に出会えていたら。そう思えました。でも加賀美先生の最後の言葉でさらに自分の甘さを知る。加賀美先生も特別変わった先生じゃない。大切なのは自分で決めてやり遂げること。「我行我素」。じんわりと良いお話でした😭2026/07/30
まる子
36
この物語の舞台は付属小学校がある中高一貫の私立稜花女子学院。中学生3年E組みの32名と担任の加賀美秀彦の1年間の出来事。「自分の頭で考えて行動してほしい」と言う担任の願いの中、32人の生徒の日常はかけ離れるほどの毎日があった。一人ひとりの性格、家庭環境、思いはぶつかり合う。彼女たちはまだまた成長途中の中学生だから当たり前だ。そんな中で彼女たちを変える出来事もあった。さて、彼女たちの日常は加賀美先生にどのような成長を見せる事ができたのか?!これは、本屋大賞ノミネート、直木賞候補になっても良いと思います。2026/09/17
RRR@読書中毒
29
僕は余命ものは吐き気を催すほど大嫌いである。だって、泣かせようとあざといから。本作に興味を持ったのは、帯文の重松清さんの一文を読んでだ。ガンを患った担任の先生。当初は、興味本位に色々と遠巻きに見ていたけれど、ある生徒の「今やらなければ、後で後悔をする。だったら、行動するべきだなと思った」というような覚悟とも取れる言葉から、周囲のクラスメイト達は真剣に考えるようになる。まさに人生訓を含んだ、成長譚であると言える。泣かせようという展開はなく、そこに少女たちの熱き魂が僕の胸を打つーー。2026/09/23
あずぽー
25
【当選したプルーフ本。サイン入りで嬉しいです。】先生と女子生徒32人の一年間の話。中学3年になり、あれこれと思う時期。それぞれの事情と内面を吐露しながら、揺れ動き過ぎていく季節。どんな状況でも加賀美先生は、冷静で誠実な言葉を紡いでくれる。自分の頭で考える事。一人一人に沁み渡っていき、少しずつみんな繋がっていった。多感な時期に信頼出来る先生と仲間に出会えるのは、格別な宝物だな。2026/09/27




