ちくま学芸文庫<br> 日中15年戦争

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ちくま学芸文庫
日中15年戦争

  • 著者名:黒羽清隆【著】
  • 価格 ¥2,035(本体¥1,850)
  • 筑摩書房(2026/08発売)
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  • ISBN:9784480512475

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内容説明

「戦争へのあこがれ」に抗して
多様な人びとの視点とともに描く全体像

1931年から1945年まで15年の長きにわたる戦争で、日本はどの国にまけたのか? 多様なひとびとの視点を通して全体像を復元する。解説 一ノ瀬俊也

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1931年から1945年の15年にわたる戦争で、日本はアメリカにのみならず中国にも敗北したのだ 著者は、陸軍の企図・満州利権・戦費調達など国内の政治経済的背景に加え、中国側の論理も含めて戦争の経緯を解く。生々しい戦場の実態や兵士の証言など、個々人にも強い焦点をあてた著者特有の記述が、戦争の真の全体像を浮き彫りにし、戦後日本社会の深層に与えた影響も説明する。歴史教育現場からの発言を続けた著者が豊富な史料を交え、人間の内なる「戦争へのあこがれ」に抗すべく、平和への熱情を注ぎこんだロングセラー。

【目次】
概観 日中戦争と太平洋戦争
 一つの質問/忘れられた感覚
第1章 中国革命にはむかうもの
 国民革命と日本/山東出兵 「田中外交」の展開/張作霖爆殺事件
第2章 乾いた大陸 満州事変
 一九三一年九月十八日 日中十五年戦争の開始/ゼロアワーへの道 満州事変はなぜ起こったか/関東軍と陸軍参謀本部 ある「謀略」の構造
第3章 満州占領 「王道楽土」の現実
 たたかいの日々/「満州国」の誕生
第4章 上海のたたかい ある「序曲」
 「爆弾三勇士」/「国際都市」上海のたたかい/上海停戦協定
第5章 万里の長城をこえるとき 「ドミノ理論」のゆくえ
 国際連盟・脱退/「王道楽土」の幻影/「華北分離工作」の形成
第6章 統一中国への道
 大長征 よみがえる中国共産党/「幣制改革」 経済統一の進展/西安事変
第7章 日中全面戦争の開始
 「七夕」の夜の銃声 蘆溝橋事件/一九三七年夏・東京/「支那事変」の成立
第8章 苦悶する中国
 南京「陥落」/第二次国共合作の成立 八路軍の誕生
第9章 「国民政府を対手とせず」
 いわゆる「不拡大派」の敗退/近衛声明/どこへゆく? 近衛内閣
第10章 たたかいの日々 徐州・漢口・広東
 一九三八年 徐州 「対支消極持久」方針の成立/『麦と兵隊』ノート/一九三八年 漢口・広東
第11章 生と死の構造
 ひもじさの間奏曲/まずしき兵站線/死者たちの群像 苦痛のカルテ
第12章 北のくにの「銃後」
 「赤紙」がきた/「銃後」万華鏡
第13章 もう一つの「中華民国」 ある「偽国」の成立
 汪兆銘工作/「中華民国」政府の成立 和平交渉の終末点
第14章 「点と線」への道
 華中と華南のたたかい/百団大戦 八路軍が反撃する/八路軍のたたかい方 ただ一つの「秘密の兵器」
第15章 「軍国化」の経済構造
 軍国財政と国民生活/国家総動員法の成立と展開/軍国日本の土台 戦争が社会を変える
第16章 ある「共和国」の誕生 「辺区」の抵抗の構造
 巷にて/晋察冀辺区のなりたち/「辺区」展開図
第17章 ある中国理解者の生涯 尾崎秀実の生と死
 尾崎・ゾルゲ事件/彗星の出現/ある死刑囚の最期 “Ecce Homo”
第18章 日中戦争から日米戦争へ
 日中戦争と日独伊三国同盟/日中戦争と日米交渉
第19章 たたかいのはてに 12枚のカード
 たたかいのなかのたたかい
終局

文庫版解説 戦争の全体像復元の壮大な試み 一ノ瀬俊也

目次

概観 日中戦争と太平洋戦争/一つの質問/忘れられた感覚/第1章 中国革命にはむかうもの/国民革命と日本/山東出兵 「田中外交」の展開/張作霖爆殺事件/第2章 乾いた大陸 満州事変/一九三一年九月十八日 日中十五年戦争の開始/ゼロアワーへの道 満州事変はなぜ起こったか/関東軍と陸軍参謀本部 ある「謀略」の構造/第3章 満州占領 「王道楽土」の現実/たたかいの日々/「満州国」の誕生/第4章 上海のたたかい ある「序曲」/「爆弾三勇士」/「国際都市」上海のたたかい/上海停戦協定/第5章 万里の長城をこえるとき 「ドミノ理論」のゆくえ/国際連盟・脱退/「王道楽土」の幻影/「華北分離工作」の形成/第6章 統一中国への道/大長征 よみがえる中国共産党/「幣制改革」 経済統一の進展/西安事変/第7章 日中全面戦争の開始/「七夕」の夜の銃声 蘆溝橋事件/一九三七年夏・東京/「支那事変」の成立/第8章 苦悶する中国/南京「陥落」/第二次国共合作の成立 八路軍の誕生/第9章 「国民政府を対手とせず」/いわゆる「不拡大派」の敗退/近衛声明/どこへゆく? 近衛内閣/第10章 たたかいの日々 徐州・漢口・広東/一九三八年 徐州 「対支消極持久」方針の成立/『麦と兵隊』ノート/一九三八年 漢口・広東/第11章 生と死の構造/ひもじさの間奏曲/まずしき兵站線/死者たちの群像 苦痛のカルテ/第12章 北のくにの「銃後」/「赤紙」がきた/「銃後」万華鏡/第13章 もう一つの「中華民国」 ある「偽国」の成立/汪兆銘工作/「中華民国」政府の成立 和平交渉の終末点/第14章 「点と線」への道/華中と華南のたたかい/百団大戦 八路軍が反撃する/八路軍のたたかい方 ただ一つの「秘密の兵器」/第15章 「軍国化」の経済構造/軍国財政と国民生活/国家総動員法の成立と展開/軍国日本の土台 戦争が社会を変える/第16章 ある「共和国」の誕生 「辺区」の抵抗の構造/巷にて/晋察冀辺区のなりたち/「辺区」展開図/第17章 ある中国理解者の生涯 尾崎秀実の生と死/尾崎・ゾルゲ事件/彗星の出現/ある死刑囚の最期 “Ecce Homo”/第18章 日中戦争から日米戦争へ/日中戦争と日独伊三国同盟/日中戦争と日米交渉/第19章 たたかいのはてに 12枚のカード/たたかいのなかのたたかい/終局/文庫版解説 戦争の全体像復元の壮大な試み 一ノ瀬俊也

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

おやぶたんぐ

8
「日中戦争 殲滅戦から消耗戦へ」(ttps://bookmeter.com/books/22053188)が、日中戦争を戦略面の相違から捉えようとしているのに対し、本書は正面から通観しようとする。中国側の動きにかなりの頁を割いているのが興味深い。本書での述懐には違和感を否めないところもあるが、史料を踏まえて平易に語ろうとする著者の姿勢には好印象。現在に至るまでの中国の姿もみた上での語りを聞きたかった。2025/08/30

嵐 千里

1
何故、勝ち目のない対米英蘭との戦争に踏み切ったのか。 その問いの答えの1つが本書に視点(俯瞰)だろう。 和平案を持たず、力任せの暴走した関東軍と、それに押し切られた政府。結果、どの沼の戦争に嵌ってしまった。かつて、この戦争の資源(≒石油)をアメリカに依存していた事実を知り、脱力したことを思い出す。 やや、左派系の歴史観だがあの戦争を語る際、必読の書であろう。2025/08/18

aeg55

1
700ページを超える大作、引越しの前後に読んだということもあるが読むのに2ヶ月以上要してしまった。1977年『日中戦争15年史』が出版されたため日中戦争の通史的な書はあまりないのかと感じたが、対米開戦までに650ページほどで最後の4年分の記述はあっさり終わってしまう。近年出版された『後期日中戦争』2冊の価値があるのだろう。1930年代の中国側での出来事等詳細にか書かれており興味深い。特に毛沢東の「大長征」など全く知らなかったので収穫だった。『日中戦争全史』読んで書かれていなかった部分もこ書の存在ゆえかとも2025/05/22

シュミットさん

0
過酷な運命に翻弄された素朴な人々からの視点も描かれている。異色の日中戦争通史と言えよう。2024/08/02

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