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内容説明
切り絵世界で“ばらばら”に入り乱れた人間関係の顛末、雪山に踏み込んだ人の足跡を消して道に迷わせるものと過ごしたある冬の想い出、正体を隠して社会に溶け込みながら嵐の夜に出かけていく鵺たちの記録、火車と生活を共にした死ぬまでの444日間、気が強いせいで離ればなれになった二人のそれから──。彼・彼女らは少し長めの一瞬の中で、何度も別れ、何度でも出会い直す。『ブランクスペース』で注目を集める気鋭による、暮らしと隣り合わせのワンダーを描いた待望の最新短編集!/【目次】いさなとり/空中楼閣/レーザービーム・ステッチ/倍々の冒険/鵺の記録/日常生活殺人事件/左利きの帝国/切り絵宇宙の人々/アシアトカクシ、オオユキフラシ/口口口口口/強い地球人と靴/煩悩と甘味/火車が来た/結婚を前提に/少し長めの一瞬/ケシュカヒュンヒョン
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
JACK
19
○ 普通の暮らしと隣り合わせの不思議な世界を描く短編集。どれもふんわりとした優しい作品。SF研究部のみんなが憧れる女子、谷さんをめぐる物語「空中楼閣」、何でも願いを叶えてくれる白蛇に一風変わったお願いをする「倍々の冒険」、ミステリー小説の担当が熱を出した時、周囲が殺人犯だらけに見えるという「日常生活殺人事件」、喫茶店の変なメニューから始まる陰謀論「左利きの帝国」、漢字の様な形の家に住みたいと願う「口口口口口」、巡り会って死んで転生してまた巡り会うをずっと繰り返す2人を描く「少し長めの一瞬」が良かった。2026/09/10
s_s
7
『春と盆暗』で新鋭として注目を集め、『ブランクスペース』で多大な評価を受けた、熊倉献による短編集。漫画の単行本らしからぬ装丁が、手に取る前から独特の面白さを予感させる。その実、16編の全てが個性的で、磨き上げられた発想力を実感するとともに、捻りの効いた魅力を存分に味わうことが出来た。『甘党たちの荒野』の後日譚が用意されているなど、当初からのファンには嬉しいサービスも。表題作は当然良作であったが、「普通」について考えさせられる冒頭の『いさなとり』が印象深い。確実な進化を果たした本書に、捨てる所など一切無い。2026/09/02
たけのこ
6
おもしろかった~!大好き~! 短編集でたくさんお話が入っていて、言葉?に着目した作品なんかもチラホラ。細かい部分から発展させたアイディアで勝負する!みたいなのはわたしの好みでとってもおもしろかったです。 なんだろうなぁこの作品ごとの世界感自体を楽しむ感じというか。だから、投げっぱなしみたいな終わり方もするんですけど、それも楽しさとして受け入れられる。 派手な作品ではないですが、こういうちょっと不思議で平和な日常に癒されたいかたはぜひとも読んでいただきたい作品です!2026/09/10
あおいラフレシア
2
日常生活から地続きのファンタジー。日々のふとした瞬間に訪れる白昼夢のような空想をそのまま漫画にしたかのような印象を受ける。恋愛漫画とは言えないが、どの作品にも漂う叙情性が心地よい。もう少しリアル寄りの『春と盆暗』にも通ずる読後感がある。どの作品も短く、あらすじを書くだけでネタバレになりかねないので、特に気に入った作品のタイトルだけ書いておく。「空中楼閣」「倍々の冒険」「口口口口口」「強い地球人と靴」「結婚を前提に」「少し長めの一瞬」2026/09/12
YSHR1980
2
ワンダーとしか言いようのない独特の雰囲気。倍々・左利き・火車、それに表題作が特に良かった。2026/09/07




