文春e-book<br> それはどこでも起こり得る 壊れゆく世界への抵抗

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文春e-book
それはどこでも起こり得る 壊れゆく世界への抵抗

  • 著者名:ブレイディみかこ【著】
  • 価格 ¥1,700(本体¥1,546)
  • 文藝春秋(2026/07発売)
  • ポイント 15pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784163921235

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内容説明

今、西洋で起きていることは数年後の日本の姿か?

私たちが日々飲み込む言葉を解剖し、社会を紐解く。その鋭い警鐘に、背筋が伸びた。
――小川彩佳(キャスター)

「名を正す」孔子の精神の実践書だ。正しく名指すことこそ、混乱した政治を解きほぐす道である。
――國分功一郎(哲学者)

極中、クラス・シーリング、テクノ大衆、リマイグレーション……
今、西洋で起きていることは、すぐそこにある日本の姿か?
・個は責任を問われ、為政者は説明責任を逃れる「責任格差」
・イデオロギーを捨て、権力奪取を目的とする「極中」の倒錯
・貧困層が“身の程を知る”よう呪われる「階級の天井」とは?
・テクノ領主たちが仕掛ける「プラットフォーム・ポリティクス」
・「リマイグレーション」という名のソフトな民族浄化の正体……etc.

 本書を書いているうちに、「リマイグレーション」のような恐ろしい言葉も取り上げざるを得ない状況になってきた。これは、白人以外の民族(移民、市民を問わず)を人種的祖先の地へ大量に送還するという意味の政治的なスローガンだ。民族浄化の「言い換え」と言われるこの表現は、欧州の極右勢力やトランプ政権が使うものだ。(…) 
 自分たちだけは、ここだけは大丈夫などということは、もうない時代なのだ。その覚悟をもってこの本を書いた。この本に出てくる言葉は、どの国でも語り始められ得る。それはどこでも起こり得るのだ。
――「はじめに」より

ベストセラー『他者の靴を履く』から5年――
「個の力」(power of)を取り戻す革新の書!

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

starbro

180
ブレイディみかこは、新作をコンスタントに読んでいる作家です。タイトルどおり気軽に読めるエッセイではなく、ハードでシリアスな政治批評、今読むべき警鐘の書でした。どこの国も、ダメダメな気がします。元 Sex Pistolsのジョン・ライドンがトランプ大統領を支持しているなんて、世も末です(苦笑) https://books.bunshun.jp/articles/-/111272026/09/10

trazom

115
私はブレイディさんと相性がいい。この著者の好き嫌いが自分の志向と一致する。嫌いな言葉:新自由主義、自己責任、権威的、クラシズム、サッチャー氏、トランプ氏。好きな概念:エンパシー、コンヴィヴィアリティ、コンセンサス、アナキズム、グレーバー氏。右派ポピュリズムが台頭する英国政治を間近で見ながら感じる著者の危機感に、全面的に共感する。「偽善」の考察も面白い。トランプ氏やファラージ氏に対し「正直は偽善よりいい」と支持が集まる。でも、偽善よりも、規範や理念を失った為政者の「偽善の欠如」の方が問題ではないのかと。2026/08/28

ケンイチミズバ

78
財源に余裕がなくなり、なんでもかんでも手当していられない。ある程度の弱者切捨てで行きましょう。そこで政権の冷たいイメージを払拭する「自己責任」という発信がトレンドになった。国民に自己責任を浸透させ、国の責任からは目を背けさせる姑息な「責任回避」です。反対の声より賛成の声をより大きく取り上げることで反対する意見は悪いことだと印象付け分断が生じ社会に窮屈な空気を醸成しました。三人目の子供への手当はもういいだろう。移民のために税金を使うなら排斥してもいいだろう。先駆けて英国の話ですが、それはどこでも起こり得る。2026/09/29

けんとまん1007

76
先に読んだ斎藤幸平さんの「人新世の黙示録」と響きあうものを感じた。自己責任・行動責任と説明責任が響く。まさにその通りで、説明責任の無さがますます酷くなっている一方で、それに対する諦めを創り出されているのではと思う。また、テクノ専制(管理)という現状にも憂いがある。もちろん、自分もユーザーの一人であるが、そこを認識しているか否かの違いは大きいと思う。2026/09/26

とよぽん

57
「それ」が指す内容を、複数の視点から照らして見せた怖ろしい世界が書かれていた。序盤の「自己責任」は、日本だけでなく英国でも人口に膾炙する言葉になっているそうだ。政治経済が弱者を取り残し、為政者や資本家が免責のために使う巧妙な言葉。一見、まともに聞こえるが切り捨て以外の何物でもない。テクノ大衆、情報に操作された国畜、国自体が家父長制と化す独裁国家、これでもかと起こり得るディストピアを終盤に畳みかけるブレイディさん。自分たちの「尊厳」を死守せよと警鐘を鳴らす。2026/09/16

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