角川新書<br> 砕かれた神 ある復員兵の手記

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角川新書
砕かれた神 ある復員兵の手記

  • 著者名:渡辺清【著者】
  • 価格 ¥1,320(本体¥1,200)
  • KADOKAWA(2026/07発売)
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  • ISBN:9784040825571

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内容説明

鶴見俊輔氏(哲学者)
「この本の著者のような誠実な人とひざつきあわせてすわっていると、やりきれないと感じる読者もいるだろう。著者とちがう仕方で戦争をとおった私には、その感じのかけらほどはわかる。だが、新しい時代にはその時代なりの生き方があり、自分の生き方をもって、この本に対してほしい」
小熊英二氏(歴史社会学者)
「ゼロからの模索を記録する稀有のオートエスノグラフィ」

【戦後思想史のゼロ地点】
1945年8月、日本の敗戦はあらゆる価値の崩壊をもたらした。
熱烈な皇国少年として、海軍に志願した渡辺清は“不沈艦” 戦艦武蔵に乗り組み、激烈な軍隊内暴力と同胞たちの死、壮絶な沈没を経験する。故郷に戻った彼が見たのは、戦前・戦中を忘却したかのように日常を取り戻す人々と社会、そしてマッカーサーの隣に写る昭和天皇の姿だった……。自分はいったい何を信じ、何に加担していたのか? 戦争責任という問いに至る思索の旅路を綴った、『戦艦武蔵の最期』『海の城』に連なる最重要作! 鶴見俊輔氏の論考も再録。
新書版解説・小熊英二

【目次】
昭和二十年九月
昭和二十年十月
昭和二十年十一月
昭和二十年十二月
昭和二十一年一月
昭和二十一年二月
昭和二十一年三月
昭和二十一年四月
経済大国の内部で書かれたこの本 鶴見俊輔
稀有のオートエスノグラフィ――ゼロからの模索の記録 小熊英二

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

たま

72
【昭和天皇の戦争責任】著者の渡辺清さんは1925年生まれ、高等小学校卒業後海軍に入り数々の海戦に参加、44年レイテ沖海戦では武蔵の乗組員として九死に一生を得た。生真面目な性格で学校で教えられた通り天皇を崇拝していたが、敗戦でその信念が根元から揺るがされる。この本は45年9月から46年4月までの日記で自決はおろか退位もしない昭和天皇に対する不信と悲憤が綴られる。私の親たちは大正生まれで天皇へのこのような思いはなく、作中の淑子さんと同じ「ロボット」という認識だった。渡辺さんの思いの痛切さに引き込まれた。→ 2026/08/15

Satoshi

13
夏になると第二次世界大戦ものを読むようにしている。天皇を崇拝し、志願兵として戦艦武蔵にのり、沈没後に味方に発見されたという戦争体験を持つ著者が敗戦後に天皇、日本帝国軍幹部、政治家、教師に向けた批判が中心となる。単純に天皇を断罪するだけでなく、天皇を盲信し、侵略戦争に参戦した自分自身への猛省も描いている。ただ、責任を取らず、反省の弁も表明しない天皇への怒りは強烈である。多くの戦友を亡くした著者が語るから説得力が高い。本書にはガツンと心に与える衝撃がある。2026/08/16

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