内容説明
共感から慈悲へ
脳科学の知見から見通す 21世紀の人間の幸福!
「瞑想は、喜び、共感、直観、慈悲にかかわる脳の神経回路のネットワークを、かつて想像されたことのないような力強さで、生き生きと活動させる。そうした神経活動の変化は、脳の物理的構造の変化としても、あらわれてくる。人間の心や行動の変容のプロセスが、計測をつうじて、理解される道筋が開かれたのである。」(「はじめに」より)。脳科学の最前線を踏査し、瞑想宗教的行為と科学を結びつける可能性を探る。科学と宗教の両面からこれからの人間のありかたを問う。
目次
はじめに
第一部 霊性の脳科学
第一章 脳の内なる神 脳神経神学と還元主義
第二章 変性意識の神経ネットワーク
第三章 一人称と三人称の融合へ 禅、シャーマニズム、森の音霊
第二部 瞑想する脳科学
第四章 二一世紀の瞑想の脳科学 自己変容のパラダイム
第五章 神経可塑性の問い
第六章 慈悲と喜び 情動脳の変容
第七章 遺伝子のうえにすわる ヴィパッサナ瞑想の脳科学
第八章 炎の瞑想、微細身、死の光 神経科学の転回
第三部 生命、身体、機械
第九章 BMIと人間改造の論理 能力増強とポストヒューマンの未来
第一〇章 機械の神 ダーウィンとベーコンの悪夢
第一一章 惑星的思考へ 進化、トランスヒューマン、菩薩
あとがき
注
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Kikuyo
23
「瞑想」を科学の視点から観る。 トゥムモ熱のヨーガでは、マイナス18℃の雪のなかでも過ごせるなど体温は変化する。ヴィパッサナー瞑想は大脳皮質の体積減少をおさえるなど、神経活動の変化は、脳の物理的構造が変わることを明かにしている。呼吸と身体感覚、気づき、自覚、価値判断なしに観察する。瞑想はシンプルながら、人間の変容の可能性を秘めたツールだ。2018/01/12
nizimasu
3
いわゆる瞑想における脳の変化というのは何冊も読んできたのでこの本にある内容はかなり読んでことのあるものばかり。だがそれでもこの本の有効さはなんら変わらない。というのも瞑想の種類によってそれぞれ脳への働きかけが変わってくるという話もさることながら行動が脳へ働きかけるということから人間の思いを機会に伝える技術、いわゆるサイボーグ化へも話が及んでいくのがわかった。人間の感情や思考というのは思いの外行動や周囲の環境に左右されることもわかったしまずは行動せよということなのだ2019/03/12
kgbu
2
瞑想という意識的な行為による脳の可塑性を中心としてカーツワイルなどがめざすBMIの先までをコンパクトにまとめた本。 瞑想の効能については、現在の学術的結果がいろいろ取り上げられているが、現在も発展しつつあるので確定した評価は難しい。 一方瞑想を生み出した仏教の慈悲と人間の脳が持つ共感の能力などを生かして、未来学者の予言するコンピュータに人類がとって変わられる未来よりも豊かな生をという提言は興味深かった。2017/02/19
engawa
2
面白かった。せっかくこの本を買った人は、後半まで辿り着いて欲しい。利他的好意を快感物質から説明した本は初めて読みました。若い人、例えば五十嵐大介ファンとか、これ面白いですよ。それにしても、福島問題について、この国の仏教界はどう考えているんでしょう? 多分、様々な方がいろいろ発現なさっているでしょうが、修行を積み、生死を超えた方の発言を聞きたいような気もするんですが…。2011/07/24
せ
1
チベット仏教の行者は、瞑想により自ら発熱することが出来て、それもヒマラヤに全裸で潜っても大丈夫なほどであるというのには、大変驚いた。宗教が、人類の長い歴史の中で開発してきた瞑想という行はすごい。2015/11/14




