内容説明
1539年、コジモ・デ・メディチ統治下のフィレンツェ。夜間治安官チェーザレは、夜間外出禁止令下の雨の夜に不審者を追う最中、ミケランジェロのダヴィデ像の下で、磔刑のポーズをとらされた男の惨殺体と遭遇する。翌日、同様の手口の惨殺体が発見されるが……。猟奇連続殺人を軸に、同性愛、悪魔祓い、ヴェネツィアとの諜報戦といった要素までもが複雑に絡み合わせた歴史ミステリーの傑作!(解説・千街晶之)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
M H
30
ルネサンス期のフィレンツェが舞台で、主人公は捜査官から夜間治安官に降格されたアルド。外出禁止令のはずの夜間に不審な人物が。追いかけるとダヴィデ像の下で磔にされたようなポーズの遺体を発見する。捜査官ストロッキとのバディものが基調で、この時代らしく教会、異なる階層の住民、アルドが隠す同性愛など盛り沢山。権謀術数と秘密なしに生き延びられない必然が活写されている。伯爵夫人のキャラが良すぎて有能で個性的なアルドを喰う魅力。始末の付け方にも唸る。2026/08/30
しゃお
27
16世紀のフィレンツェを舞台にした歴史ミステリー。夜間捜査官のアルドが磔にされたキリストを模したかのような殺され方をした男の捜査に乗りだすも、同じような新たな死体が発見されます。宗教、悪魔祓い、同性愛、権力者による権謀術数などを絡め、舞台となる当時の生活感が匂いたつような描写と共に犯人探しが描かれます。相棒となる捜査官ストロッキとのバディぶりも楽しめましたが、何より伯爵夫人のコルテッロのやり取り、駆け引きが楽し過ぎて、事件の真相よりそっちをもっと読みたくなったぐらいw シリーズの他の作品も読んでみたい。2026/08/24
スイ
15
おっもしろかったーーー!!! 事件の真相はちょっと肩透かしなのだけども、主人公とあちこちの駆け引きが面白くて、わくわくしながら読んだ。 策略家の伯爵夫人大好き…! ラストもいいねえ、とても好み。 舞台である16世紀のフィレンツェを丁寧に描いていて目の前に浮かぶようなのだけど、作者の眼差しはしっかり現代で、同性愛差別や女性が狭い役割に押し込められることに対して、それはならないときっちり織り込んでいるのも良かった。 しかし毎度、どうして海外ミステリーはシリーズの途中から訳書を出すんでしょうか…??2026/10/08
ヒラタ
4
読んでる途中で、登場人物がしっかりとイメージできて、これはシリーズになるなとおもって読み終わって解説を読んだら、翻訳されてはないけれど、この作品の前にアルドを主人公とした本が何冊か、この作品の後にも既に2冊出版されていることを知りました。 犯人の意外性もよかったし、関係者のこれからも楽しみな作品でした。 翻訳されることを期待します。2026/08/05
Ryo0809
3
16世紀のフィレンツェを舞台に、宗教と政治、警察・司法が三つ巴で折り重なるストーリー。シリーズ4作目にして本邦初翻訳という。欧州の中世モノが好きな読者には、きっと嵌る作品だろう。基調はバディ物語であるが、どっしりと重たい中世のフィレンツェの生活や、LGBTQ+にサイコ、政治的な権謀術数などが飛び交い、立体感のある作品となっている。久しぶりのゴシックな雰囲気を楽しんだ。本シリーズの他作品も読んでみたい。2026/08/22
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