内容説明
【第12回 日本翻訳大賞受賞】
現代中国の怪物作家が、最大の怪奇譚集を再創作!!
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中国で発禁処分となり日本では25年に刊行、読売、毎日、日経…各紙誌が絶賛する、極上の怪異世界。
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ボルヘス、芥川龍之介、太宰治、手塚治虫、諸星大二郎など、数多のクリエイターたちを魅了した怪異世界を、『千夜一夜物語』『見えない都市』の枠組みに当てはめた驚異の連作長篇 !
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「朕は死ななくてはならんが、この絵師は永遠に生きるのだな」
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皇帝に難題を持ちかけられた天下一の絵師は、
絵の中に自らを封じこめる。
一方、少年時代に聞いた銀色の狐の夢を毎夜見るうちに、
皇帝は『聊斎志異』の怪異世界に魅せられていく。
人間の心臓を食べて転生しようとする妖怪、
孔子の末裔と蘭の香りに包まれた絶世の美人姉妹、
富をもたらす酒の虫、人間と狐のめくるめく愛欲の日々……。
物語が物語を引き寄せ、謎が謎をよびながら、
異界と現実が混淆し逆転する壮大な物語。
現代中国社会の矛盾を描きつづけ、
大陸では出版不可能な怪物作家、前代未聞の新境地!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
路地
35
本書の元となった『聊斎志異』の存在はおろか、中国の歴史にも疎い自分が読み進められるか不安に思ったのは全くの杞憂だった。虚実混ざる理不尽な物語が暴力やセックスを含む現代の感覚で語られ、驚くほどに読みやすく何よりもとんでもなく面白い。大好きな町田康さんの口訳シリーズを読んでいるときの感覚と似ている気がする。年老いた皇帝が田農原を求めて紫禁城を離れてからの夢現のようなクライマックスが圧倒的。2025/11/30
ケイトKATE
26
近代以前の中国において、狐は女性の化身の象徴として描かれることが多かったのか、『聊斎本紀』では、狐が人間の女性になったり、無念の最期を遂げた女性が狐に化ける話が登場する。一方、中国男性にとって、科挙が人生を左右していて受からないことで人生が狂う話が多く、科挙は大変な役人試験なのがよく分かった。『聊斎本紀』では康煕帝が終盤、主人公的存在として書かれている。康煕帝は中国史上最大の名君として称賛されているが、本書では厳しく書いている。『聊斎本紀』が中国本土で出版禁止されているのは康煕帝批判が駄目だったのか。2026/05/15
ori
16
中国の古典「聊斎志異」の壮大な二次創作。元ネタは全然知らないけど楽しめた。スケールの大きさ、荒唐無稽で奇想天外な展開が中国っぽく面白い。絵に魂を吹き込めるほどの腕前の絵師。その絵に魂を吹き込まれるとモデルは命を失う。絵師が描き始めた狐の絵が父にそっくりで父が危篤になったため絵師を止め絵を破棄して欲しいと絵師の甥に狐が頼みにくる話などちょっと義経千本桜の狐を思い出したり。狐が人間を化かすって元々中国からの伝来なのかな?出鱈目すぎて面白いエンタメでありながら絶対権力を持つ皇帝の権力主義批判にもなっている。2025/12/16
おだまん
12
日本翻訳大賞受賞作その2。二次創作ということもあり、元ネタ知らないゆえ面白さ半減なのは承知でも、2段組の鈍器本をすんなり読めたのは昔話を読むような文体と作品の面白さの魅力があるからかな。台湾経由の翻訳で本国では読めないというのもまたいやはや。2026/05/05
BECHA☆
9
康煕大帝がお付きの宦官済仁に命じて非凡な画家を召す。その後これも非凡な文才を持つ済仁のいとこに千夜一夜物語のように毎日物語を届けさせる。現実と物語の世界が皇帝のなかで判別がつかなくなっていく。鈍器本。大判で、分厚くて(440頁)、二段組、と登頂断念要素満載だったのだけれど、読み始めたら後を引く不思議な読み心地に魅了されました。2025/09/14




