内容説明
アメリカとイスラエルによるイラン攻撃は世界中に衝撃を与えた.トランプの「強権」と「暴走」,くすぶり続ける中東の火種,混乱する市場経済.なぜいま「戦争」が起き続けるのか.「戦争」が突きつける現実とは何か.12人の第一人者が積み重なる惨禍と複雑に絡み合う歴史構造を直視し,終わらない危機の実像に迫る.
目次
序 章 「危機」を直視するために……………三牧聖子
第1章 イラン戦争とアメリカ……………三牧聖子
第2章 イスラエル――「イランの脅威」に取り憑かれた国家……………鈴木啓之
第3章 中東におけるイラン……………坂梨 祥
第4章 イランは宗教国家か――イスラーム共和体制のゆくえ……………黒田賢治
第5章 トランプの論理――神の名をめぐる闘争……………加藤喜之
第6章 覇権国不在の世界経済のゆくえ――一九三〇年代型の混乱が続くのか……………河野龍太郎
第7章 中国の原則と行動――ウクライナ戦争とイラン戦争における中国外交……………山口信治
第8章 ホルムズ海峡危機と「資源小国」日本……………白鳥潤一郎
第9章 高市政権の外交と日本の選択……………山本章子
第10章 グローバルサウスの多国間主義――アラカルトから規範的連帯へ……………根岸陽太
第11章 逆流する「対テロ戦争」――指導者殺害作戦について……………西 平等
第12章 軍拡はAIからはじまる……………内田聖子
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
O次郎
3
国際政治や安全保障、地域研究などの第一人者による論考集で読みやすかった。内容も非常に興味深かったが、現在の世界が直面する情勢の深刻さに暗い気持ちにもなった。トランプのアメリカが信用できないのは勿論、隣国の超大国である中国はあくまで自国の利益のみを優先しており、欧米諸国と比べてもその自己中心的現実主義は突き抜けている。このような中で日本はどうすべきかという答えは本書中でも十分に出ていないが、少なくとも「親米こそが生きる道」のような冷戦的固定観念からは自由になる必要があると感じた2026/06/29
ツルナ
0
この侵攻がどう終わるにせよ、イラン国内の様々な勢力は今後とも、国内外から得られるあらゆる支援を取り込みながら、自らの手で、イランの未来を築いていくものと思われる。(坂梨)←イランのこと好きな理由 ルール(支配/命令) オーダー(秩序/命令) 国家主権のパラドクス 帝国主義的介入への“盾”たる国家主権が内部の民衆を支配する装置になる 法の支(え)配(り) 現場を生を文字通り「下支えし分け配る」(根岸) 対テロ戦争における標的殺害が国家間戦争に逆流(西) 自動化バイアス 戦争のパブビュ(内田)2026/06/28
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