内容説明
世界が、100年前の時代と似ている。何か、どこか、韻を踏んでいる・・・・・・。
経済停滞と所得格差拡大、メディア環境の激変とポピュリズムとナショナリズムの激化、自由主義と民主主義の動揺。100年前に石橋湛山が提起した根本課題とその本質的意味が今日、なお切実な問題であり続けている。
いま、日本が直面する国家的課題により広い歴史的視野を踏まえて取り組むためにも、政治、経済、社会、外交、地政学、歴史などの切迫した課題を、それぞれの分野の専門家に考察していただき、それを1冊にまとめたのがこの本である。
石橋湛山が格闘した「あの時代」の課題を、私たちの時代の課題と照らし合わせつつ取り出し、湛山の問題意識と分析視角を切り口にして、今日の挑戦の意味を考えてみる。「石橋湛山との対話」によって今の「危機の時代」を「歴史洞察」する試みである。
目次
イントロダクション 船橋洋一
「近来の世相ただ事ならず」
湛山が「あの時代」をいま、私たちに問いかける
第1章 益尾知佐子
「現在の世界は全く五里霧中」
新秩序をめぐる功利主義的アプローチ
第2章 三牧聖子
「世界に於ける其道徳的地位を保つを得ぬ」
対米追随でも、対米強硬でもなく
第3章 本隆司
「駄々ッ子」の「支那国民に同情」する自家撞着
「小日本主義」と中国観
第4章 千々和泰明
「大欲を満すが為に、小欲を棄てよ」
東アジア地政学の変遷と現実
第5章 井上正也
「日中米ソ平和同盟」構想の提唱
日本外交のオルタナティブを求めて
第6章 筒井清輝
「民衆の低劣なる歓心を買う」メディア状況
超国家主義と超個人主義のポピュリズム
第7章 境家史郎
「責任なき政治家」は「世に於いて最も恐るべき者」
リアリズム政治の重要性
第8章 牧野邦昭
「大に生産を興し消費を増進すべし」
国民の生産力を基本とする経済思想
第9章 細谷雄一
「一切を棄つるの覚悟」
リベラルな国際秩序を擁護する
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