ちくまプリマー新書<br> 言語学に消えそうなことばを守れるのか

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ちくまプリマー新書
言語学に消えそうなことばを守れるのか

  • 著者名:吉岡乾【著】
  • 価格 ¥968(本体¥880)
  • 筑摩書房(2026/07発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480685582

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内容説明

いま、記録しなければ
調査・分析で何が分かるのか? ことばとは何か? フィールドから考えた言語の本質。

ことばが滅びたりうまれたりするとはどういうことか、ことばには大小あるとは? パキスタンの山奥でゼロから現地調査してきた著者が案内する言語学の世界。

あらゆる言語は言語学的に見れば等しい価値を持っている。等しい能力をそなえていて、等しく大切なものだ。それなのになぜ、社会的には不平等で扱いが異なるのか。現代社会のあり方や思想にも関係する言語の本質に迫る。

===
【目次(抜粋)】
第一章 ことばと言語学
・私たちが使っている日本語はひとつのことば?
・英語はグローバルな言語だから偉い?
・独自の書きことばを持ってないことがある!?
・言語学をやれば何カ国語も話せるようになる?
・フィールドへ出ていく言語学もある

第二章 社会の中のことば
・世界共通語を作れば便利なのか?
・ことばは文化を色濃く反映している
・話す人がいなくなるとことばは滅びる
・ことばが滅びる時/ことばが生まれる時
===

目次

はじめに なぜ言語学者に?/第一章 ことばと言語学/1 私たちが使っている日本語はひとつのことば?/日本で話されてるのは日本語だけではない/通じれば同一の言語なのか/2 英語はグローバルな言語だから偉い?/英語には日本語の10倍以上価値があるか/言語選択の権利は個々人にある/3 ことばはツール(道具)か/美しい日本語という幻想/ひとつの言語のなかに多くの話しかた/4 話しことばと書きことばと/硬い書きことば、緩い話しことば/ことばは変化するもの/5 独自の書きことばを持ってないことがある!?/無文字言語という言語/書き文字を欲しがる動機/無文字言語を書く試み/6 あなたの知らない文字がこんなにも!/世界中の文字のほとんどが2つの祖先に由来する/新しい文字の誕生/7 言語学をやれば何ヶ国語も話せるようになる?/言語学と語学とは異なる/言語の数えかた問題/言語学は何をする学問か/8 ことばを研究するとはどういうことか/勉強と研究との違い/言語=文法+辞書/ことばの研究の多様さ/9 ことばを収集するとは?/知らない言語をどうやって知るか/媒介とする言語・手段の長短も気にする/万遍ない情報を収集するのが大切/10 フィールドへ出ていく言語学もある/コーパス言語学とフィールド言語学と/素材を言語データとして整えよう/第二章 社会のなかのことば/11 大きいことばと小さいことば/5%の大きいことば、95%の小さいことば/言語の経済的な価値とその他の価値/12 世界共通語を作れば便利なのか?/世界共通語を夢見て/英語は世界共通語になれるか/言語は文化のなかで育まれる/コミュニティのサイズと結束/13 ことばは文化を色濃く反映している/名前のないものは概念として認識できない/狭い文化に根差した概念の言語化/14 文化に対する偏見が/集合住宅の名前を調べてみた/「西欧はオシャレ」という偏見/15 地域語なのか/誰もが少しずつ違った話しかたをしている/コミュニティのサイズと均一性の関係/系統と無関係に影響し合う隣人の言語/16 民族語なのか/言語が「民族」の基準とされること/同じ言語なら同じ民族──ではない/17 話す人がいなくなるとことばは滅びる/話せる人が1人のことばはもう話されない/言語能力はグラデーション/言語は継承されないと途絶える/18 ことばが滅びる時/伝わらなくなる微細なことば/滅びゆく年老いたことば/半人前の言語モドキだから滅びるのか/「解らない」を見下さない寛容さ/19 ことばが生まれる時/言語の数は増加していっている/緩やかに変移する言語とその線引き/ことばの教育と作られる「標準語」/混ざって生まれる「クレオール」/おわりに 言語学で消えそうなことばを守れるのか/参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

Koning

39
タイトル通りの話が出てくるのはまぁ、最終章位。あとは言語学は語学とは違うとか、方言と言語の区分は極めて恣意的あるいは政治的な何かの影響だとか、一般的な話。言語の多様性あるいは文化の多様性を語る一説で人類が1つの祖から~と語っているところは、つい先ほど読み終わった比較言語学の方の本でダメ出しされてたそれなので、実に微妙な笑いが。変種亜種にしても本流はどこよ?ってな話になるわけだしねぇ。とはいえ、ちょい政治的な話にしすぎてねぇか?ってのはちょこちょこありましたと思う。2026/08/14

よっち

24
ことばが滅びたりうまれたりするとはどういうことか、ことばには大小あるとは?パキスタンの山奥でゼロから現地調査してきた著者が案内する言語学の世界。全ての言語が言語学的には等しい価値と能力を持つにもかかわらず、社会的には大きいことばと小さいことばに分けられ、不平等に扱われる現実があるとして、無文字言語やことばの消滅・誕生、文化を色濃く反映する仕組み、標準語やクレオールの形成までを熱を込めて語っていて、その多様性を尊重する姿勢には現代社会のあり方や思想にも関わる本質的な問いを投げかけているように感じられました。2026/08/04

Tenco

4
その字面から語学と混同されがちな言語学についての入門書。基本的な研究手法から興味を持ちやすい蘊蓄まで幅広く楽しめた。/話者の多寡により区別される大きいことばと小さいことばは伝達能力の面で優劣はないとされるが、小さい言語集団とて自給自足してるわけではないので、接点のある強い言語に飲み込まれることになる。/危機言語の保存や多様性(このワードはほんと苦手)の確保が重要なのは理解できるけど、標準語を権力から押し付けられたものとする論調は、やっぱり学者だなあという感想。どこまでを「自然」なものと捉えるかにもよるが。2026/08/09

pppともろー

3
言語学入門。異言語間の区別はかなり恣意的。2026/07/20

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