角川新書<br> 軍師の日本史

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角川新書
軍師の日本史

  • 著者名:呉座勇一【著者】
  • 価格 ¥1,430(本体¥1,300)
  • KADOKAWA(2026/06発売)
  • ポイント 13pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784040824741

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内容説明

軍師はいなかった!
実際の黒田官兵衛は現地指揮官、本多正信は行政官僚、山本勘助は足軽大将クラス。
現在の人物像はいつ生まれたのか?
最新研究の実像に加え、虚像の変遷から日本人の理想像の特徴まで暴く画期的論考!

私たちの軍師像の源は1970年代の大衆歴史ブームにある。
山本勘助、黒田官兵衛、太原崇孚、本多正信等。彼らは名軍師とされている。
だが、戦国時代に軍師は存在しなかった。そのイメージの嚆矢は江戸時代の諸葛孔明ブームであり、現在の人物像はわずか数十年前にできたものである。
彼らの虚像と実像から、時代ごとの価値観まで浮き彫りにする。
■武士たちが陣形を作ったかは疑わしい
■『甲陽軍鑑』のなかに山本勘助の実像はない
■越後流軍学は謙信の軍学ではない
■竹中半兵衛が軍略面で秀吉に貢献した形跡はない
■黒田孝高は蜂須賀正勝より格下だった
■京都との人脈・情報網が太原崇孚の権勢の背景
■本多正信は小牧・長久手の戦いでも外交担当
■ベストセラー本と大藩の威光が官兵衛を「軍師」にした
■戊辰戦争で参謀が生まれた
■黙って責任だけ負うべきという「日本型将帥」の陥穽
■市販され、小説家の種本になった参謀本部『日本戦史』
■経営学ブームがマネジメントと参謀を結び付けた
■封建制社会が軍師の誕生を阻んだ


【目次】
まえがき
序章 軍師とは何か
第一部 軍師の虚像と実像
第一章 山本勘助の虚像と実像
第二章 宇佐美定満の虚像と実像
第三章 黒田官兵衛の虚像と実像
第四章 徳川家康と軍師
第五章 軍師と参謀
第二部 戦後大衆文化の中の軍師
第一章 山本勘助と宇佐美定行
第二章 竹中半兵衛と黒田官兵衛
第三章 太原雪斎と本多正信
終章 私たちはなぜ軍師に魅せられるのか
あとがき
主要参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

遥かなる想い

70
日本人が好む軍師の存在について、語った作品である。 著名な軍師たちを 一人一人深掘りしながら、 歴史の真実と 世間に広まったイメージとの ギャップを描く。 かつて 日本には 軍師というものが 存在しなかったというのが 著者の論だが、 事実はそうであっても 軍師大好きな私たちで あった。2026/07/08

よっち

23
戦国時代に軍師は存在せず、言葉すら史料に登場しなかった。現在の人物像はいつ生まれたのか?最新研究の実像に加え、虚像の変遷から日本人の理想像の特徴まで浮き彫りにする1冊。江戸期に『三国志』ブームで諸葛孔明が理想化され、司馬遼太郎ら昭和の大衆歴史小説で完成した知略の天才というイメージも実は近代の産物であり、江戸時代以降に形成された軍師像の虚像を丁寧に解説していきながら、軍略の多くは主君自身や複数武将の合議で決まっていた現実を浮き彫りにしていて、歴史認識が時代とともに変化していく様子はなかなか興味深かったです。2026/07/09

nishiyan

16
山本勘助、宇佐美定満、黒田官兵衛といった戦国時代に活躍したとされる軍師たちの実像に迫った新書。結論からいえば、いわゆる諸葛孔明のような主君を教え導く「軍師」は存在しなかった。外交や調略といった文官的な立ち位置の一部の武将が、戦後の大衆文化や企業文化の中で「軍師」として再評価されたというところなのだろう。面白かったのは越後流軍学と紀州徳川家の関係。越後流軍学を伝えた宇佐美定祐のいかがわしさには驚かされるが、彼とその軍学を利用した徳川頼宣の徳川家一門での微妙な立ち位置は興味深かった。2026/07/08

nizi

5
前半部で日本史における軍師と呼ばれている人物の実情はどのようなものであったかを論じ、後半では大衆文学に登場する軍師はどう変遷、消費されたかを論じた本。軍師像の善し悪しではなく、歴史上の扱われ方のみを冷静に書いている。唯一、ビジネス本で描かれた軍師を「プレジデント史観」として皮肉っぽく書いているが、これは歴史に興味のある人間なら一度は言いたくなることなので、仕方ないというか当然。2026/06/15

Mマジパン

3
呉座先生の新刊。絶対面白いのだから妙に一般読者を惹きつけるための題名を付けるのは考え物だ。歴史ドラマで描かれるような「軍師」はいなかった、というのだからなおさらだ。ともあれ、有名な軍師について信頼できる史料の批判的分析から入り、江戸時代の軍学ブームや明治の参謀本部、戦後の歴史小説全盛まで、「軍師」像の変遷について、先生らしく大真面目に検討している。読む側も一家言ある人が多いと思うので読み応え十分だろう。2026/06/22

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