内容説明
古代日本の大王はどのようにして天皇になったのか.天皇はなぜ全土にその権威を認めさせることができたのか――日中律令の比較,稲荷山鉄剣銘の解読や神祇祭祀の検証等を通じて,古代史最大のテーマである天皇制の成立と,その独自性の背景にある宗教的・神話的特質に迫る.古代天皇制研究の画期をなした名著,待望の文庫化.
目次
第一章 天皇号の成立――序にかえて
はじめに
一 天武・持統朝説
二 君主号の意味と用法
三 推古朝成立説のもつ意味
第二章 大王とウヂ――稲荷山鉄剣銘を手がかりに
はじめに
一 ワカタケル大王と天下の形成
二 ウヂの構造と大和政権
三 ツカサの継承
第三章 天日嗣高御座の業と五位以上官人
一 天皇御璽
二 拝礼と即位式
三 剣と鏡
第四章 食国天下の政と服属儀礼
一 大嘗祭と食物貢献
二 出雲国造新任儀礼
三 班幣祭祀の成立
第五章 貢納と祭祀――調庸制の思想
はじめに
一 調赤引糸
二 ミツキの荷前
三 外国の調
四 調庸と財政
おわりに
第六章 クラとカギ――クラの思想
はじめに
一 鈴印辛櫃
二 天皇制とカギ
三 崇道天皇の倉
おわりに
第七章 天皇の服と律令・礼の継受
はじめに
一 天皇の正装は何であったか
二 挙哀儀礼
三 錫紵と素服
おわりに
第八章 天皇制唐風化の画期
一 天平勝宝・宝字年間――仲麻呂政権
二 弘仁から貞観へ
おわりに
第九章 節禄の成立
はじめに
一 官僚制を支えた饗宴・節禄
二 「諸節禄法」の成立と意義
おわりに――式の意義
第十章 摂関政治における天皇――終章にかえて
補 章 天皇号の成立と唐風化
はじめに
一 天皇号の成立
二 律令法にみえる天皇号
三 天平宝字の尊号奉呈と漢風諡号
四 天皇制の唐風化と皇帝号の使用
おわりに
註
あとがき
岩波現代文庫版あとがき
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