図書館と戦争と民主主義の百年

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図書館と戦争と民主主義の百年

  • 著者名:渡邊重夫
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  • 青弓社(2026/05発売)
  • ポイント 30pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784787200938

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内容説明

戦前の軍国主義の思想統制と侵略戦争に、図書館は不承不承あるいは積極的に加担していった。「防諜・思想」対策としての蔵書の閲覧禁止、社会運動や思想を取り締まる特別高等警察(特高警察)による図書館利用者の利用記録の調査。ありとあらゆる手段が図書館に及んだ。

そして1945年の敗戦。占領下の民主化で「真理がわれらを自由にする」という前文をもつ国立国会図書館法が誕生、続いて図書館法が成立し、図書館は多くの人が利用する機関へと変貌した。

さらに学校図書館法によって、学校図書館は子どもの自発的学習形態に基づく教育を実現するための教育装置として位置づけられた。その結果、全国津々浦々の学校に学校図書館が設置され、子どもの学びと育ちを根底から支えてきた。

図書館が経験した戦前から戦中、そして戦後の民主化までを各地の図書館史やさまざまな史料からたどる労作。

目次

まえがき

第1章 国民教化と思想善導を担った図書館――国民精神総動員運動のなかで
 1 普通選挙法の制定
 2 治安維持法の制定
 3 国民教化と思想善導を担う図書館
 4 市井の人をも逮捕・投獄した治安維持法

第2章 「聖戦」を支えきれない図書館――館員の応召、建物の損壊・焼失、太平洋戦争下の図書館
 1 一九三五年、二つの象徴的時点の中間点
 2 翼賛体制と図書館
 3 太平洋戦争下の図書館:1――「聖戦」に参戦
 4 太平洋戦争下の図書館:2――そして図書館機能の崩壊
 5 敗戦、そして治安維持法の撤廃

第3章 民主主義社会の砦としての図書館――「知と情報」の社会的インフラ
 1 「人権指令」「五大改革指令」(一九四五年十月)
 2 「教育の非軍事化」
 3 『新教育指針』(一九四六年)と戦後教育
 4 個性の尊重と民主主義
 5 『学校図書館の手引』(一九四八年)
 6 図書館と民主主義:1――国立国会図書館
 7 図書館と民主主義:2――公共図書館
 8 図書館の百年

第4章 学びと育ちを支える学校図書館――学校図書館法制定七十年に思う
 1 『学校図書館の手引』の刊行
 2 「大河も一滴の水から」――全国学校図書館協議会の結成
 3 学校図書館法の成立まで
 4 学校図書館法――「個性」の尊重
 5 学校図書館法の意義
 6 学校図書館法の課題:1――特に財源問題
 7 学校図書館法の課題:2――特に「人」の問題
 8 冨吉栄二のこと

あとがき

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

やっこ

1
メモ 明治期から現在までの約百年間にわたる日本の図書館史を、「戦争への協力」と「戦後の民主化」という二つの軸から丹念に追いかける歴史書 中央の制度史だけでなく、地方図書館や現場の図書館員の葛藤・実践も掘り起こし、図書館が「戦争マシンの歯車」でありつつ「民主主義の背骨」にもなってきたという、二重の顔を持つ装置だったことをあぶり出す2026/05/26

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