内容説明
「徳川幕府、債務超過により倒産寸前」――。
八代将軍・徳川吉宗が直面したのは、理想論ばかりで数字の読めない老中たちと、膨れ上がった巨大な固定費。
この未曾有の経営危機を打開するため、戦国時代から暗躍する伝説の忍者集団を雇用する。
その名も「今猿(コンサル)」ーー。
「まず、大奥をリストラせよ」 彼らが突きつけるのは、感情を排した冷徹な「現状の見える化」と、現代ビジネスをも凌駕するロジックの数々。 七〇〇人規模の凄絶な人員削減 、不透明な年貢制度のインセンティブ設計 、そして市場を震撼させる「貨幣改鋳」というバズーカ。
守旧派や大名たちとの衝突を乗り越え、はたして吉宗は国家再生の悲願を成し遂げられるのか?
現代を生きる挑戦者たちに贈る、血湧き肉躍る吉宗の成長譚!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
184
第67回メフィスト賞受賞作、毎回メフィスト賞受賞作を楽しみにしています。受賞作では珍しい歴史もの、江戸幕府再生享保の改革今猿小説でした。もしも今時のヤリ手のコンサル会社が、江戸幕府を立て直したらと言った感じです(笑) 著者の次回作は、織田信長、今から楽しみにしています。 https://www.kodansha.co.jp/book/products/0000426592 5月は、本書で読了です。2026/05/31
タックン
98
歴史上有名な徳川吉宗の享保の改革を現代の経済・経営の用語で解説した歴史ビジネス小説。現代の口語で書いてあったので楽しく読めたし享保の改革のことがより詳しく理解できた。コンサルに忍びの今猿とあるが家康の頃から忍びを使ってたとあるから納得。 前半の緊縮財政で大奥のリストラを断行したが、容姿のいい女性ほど大奥を出てもやっていけるということで優先したのはネットの史実と一致していてわかりやすかった。 ただ中盤以降の年貢増収や新田開発等の改革は少しわかりずらくて残念だった。吉宗(ヨシムエ)がいいキャラしてた。2026/10/03
さっちゃん
53
第67回メフィスト賞受賞作。倒産寸前の江戸幕府。将軍・徳川吉宗が謎の忍者集団・今猿(コンサル)と手を組み改革に取り組む。現状の見える化、凄絶なコストカット、年貢のインセンティブ設計など大胆な提案の数々で幕府の財政を立て直していく…。/やや好みが分かれそうな作品。舞台は江戸時代だけどカタカナのビジネス用語がバンバン出てくる。時代モノ風味のお仕事小説のよう。経済に弱い私だけど図解や資料で何とかついていく(全部理解できたかは怪しい)。かなり有能集団な今猿、ぜひ今の日本政府にもアドバイスしてあげてほしい。2026/07/14
雪紫
45
借金だらけの鎌倉幕府。徳川吉宗が忍者集団今猿(コンサル)と組み、幕府を建て直しに向かう。もし江戸に今の時代のビジネスを持ち込んだら・・・な思考実験。いや、お江戸の小説にかなりの片仮名が出て来るどころかみんな言いまくってるし、ディオやラピュタネタまであるんですけど!?現代に合わせるというのはこういうのを言うの・・・?2026/08/06
かんらんしゃ🎡
41
元禄バブルがはじけて失われた20年。幕府は財政破綻、民は物価高で実質所得減。どっかで聞いた話だ。今の世をちくりと刺せる格好の舞台だったのにー。さすればこの本の読み処はなんだってぇと現代ビジネス用語を使っての政策会議か。大奥リストラ・コメ・金融と緊縮財政をすすめる。対して尾張宗春は規制緩和と経済の活性化だ。ケインズに先駆けること200年、恐慌時に財政出動して工・芸・祭を奨励した。芸どころ・モノづくり愛知の礎だ。信長が天下を取っていれば300年、宗春が将軍なら100年、日本は先に行っていたぞ。2026/05/30




