内容説明
超人気作家2人が奇跡のマッチング! 「七つの条件」をお題に競作された、令和一切ないクライムサスペンス作品集! 2020年代の東京で、少女たちの「愛」と「殺意」が交錯するーー
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
itica
59
おふたりの作家さんによる、予め7つの条件を決めて執筆された、それぞれ4編づつのマッチング競作(と呼ぶらしい)で、同じキーワードでも全く違う作品になるところが面白い。10代~20代の多感な女性のもろく傷つきやすい心、可愛さ余って憎さ100倍のような複雑で危うい行動の描き方が上手い。すべて読み終わる頃には、どちらがどちらの作品か曖昧になるほど溶け合っていた感じがする。おふたりとも最初の作品が特に印象に残った。 2026/06/06
さこぽん
30
桜庭一樹&斜線堂有紀 なんて豪華なんだ! 七つの条件をもとにそれぞれが執筆。各章の終わりに条件がなんだったのか明かされるから答え合わせをするのも楽しい。リスペクトする桜庭さんとの競作だったからか、斜線堂さんのがキレっキレ。「その春に用がある」の法廷で女子高生が放った決意表明が衝撃的で印象に残る。 章の「桜」と「斜光」2026/06/04
糸巻
27
2人の作家さんによる競作集。日時・場所・キーワード・セリフなど[七つの条件]を定めて描かれた8篇(各4篇)。どの話も胸が締め付けられるような、心が揺さぶられる内容で強烈な印象を残す。桜庭一樹作品は文章のクセの強さをまず感じた。けれどどんどん読み進むにつれてどちらが書いてるのかわからなくなる感覚が不思議。後半はあえて中身を揃えているようだからそう感じるのかな。セリフとタイトルがグサッとくる。「自称犯人」からはじまる七つの条件の2作品が特に好みだったな。こういう競作って新鮮で面白い。2026/06/07
イトノコ
18
キンドル。桜庭一樹さんと斜線堂有紀さんが、毎回異なる時間や場所、セリフなど七つの条件を元に執筆した4×2の短編集。/桜庭さんはいつもの少し浮世離れした世界観。斜線堂さんは初読みで、幽霊やトレカなど人ならざるものの一人称視点というファンタジーな作風ながら、描かれる出来事は実にリアルである意味グロテスク。他の著作も読みたくなった。それぞれの競作の条件は異なるものの、通底する裏テーマは「執着」である気がしてならない。愛だったり憎しみだったり方向は異なっても、ある種それを原動力にせねば人は生きていけないのかも。2026/05/24
よっち
14
「七つの条件」をもとにマッチング競作した少女たちの愛と殺意が交錯するクライムサスペンス作品集。事前に定めた「七つの条件」を共有しながら、「場外戦」のカードゲームを巡る嫉妬と罪、「その春に用がある」の法廷での衝撃的な決意表明など、危うい青春が鮮烈な斜線堂さんに対して、文章のクセの強さと情感の深さで、少女の内面を抉る桜庭さんの幸せが一瞬で崩れ落ちる恐怖もなかなか良かったです。条件が明かされるたびに繋がる世界が再構築され、2人の物語が重なり合ってすれ違う登場人物たちを想像せずにはいられない仕掛けも秀逸でしたね。2026/06/09




