内容説明
愛と自由に生きた
普通の若者たちの物語
発覚すれば死が待つ活動へと
彼らを駆り立てたものは何か
ナチス政権下のドイツで、ナチスに不信感を抱く若者が少数ながらいた。政権成立当時子どもだった彼らは、一九四〇年代初頭に青年期を迎え、共感しあえる同世代の仲間とグループを形成してビラ散布や市街地での落書き、秘密の勉強会などの行動で反ナチの意思を示した。彼らは、ナチス体制の何に反発したのか。発覚すれば死が待つ行動へと彼らを駆り立てたものは何か。ごく普通の若者たちの姿を通じて、「名もない人々にとってのナチス・ドイツ」がいかなる時代あったのかを描いていく。
【目次より】
まえがき
第一章 ヒトラー万歳(ハイル・ヒトラー)と言え
1 われらの時代が来た
2 生徒たちよ自律的であれ――教師エルナ・シュタールとリヒトヴァルク校の生徒たち
3 ナチスのやつらはろくでなしだ――ヘルムート・ヒュベナーと幼馴染
4 父さんは犯罪者じゃない――共産党員の親をもつ子どもたち
第二章 仲間との日々
1 新しい世界
2 教養人の自負――ハンブルク・白バラ
3エーデルワイスは自由の花だ――エーデルワイス海賊団
4 皆が知るべきこと――ヒュベナー・グループ
第三章 決断のとき
1 知性のビラと直感のビラ
2 これ以上ドイツを壊すな――エーデルワイス海賊団
3 十代の素顔――エーデルワイス海賊団
4 誰かが後を継がなければ――ハンブルク・白バラ
第四章 我らの信じた道
1 使命感と恐怖心――ハンブルク・白バラ
2 行動の意味――エーデルワイス海賊団
3 別離と再起
終章 抵抗する若者たちが残したもの
おわりに
主要参考文献
図版出典一覧
事項索引
人名索引
目次
はじめに/第一章 ヒトラー万歳と言え/1 われらの時代が来た/あの流れに連なりたい/親に背いてでも/青年の党/ナチス学生連盟/ナチスによる学生連盟の掌握/ヒトラー・ユーゲントの魅力/親や教師からの分断/階級なき平等社会/2 生徒たちよ自律的であれ──教師エルナ・シュタールとリヒトヴァルク校の生徒たち/学校のナチス化/あんな学校は嫌だ/新しい学校と新しい仲間/読書会に託した願い/目覚める生徒たち/3 ナチスのやつらはろくでなしだ──ヘルムート・ヒュベナーと幼馴染/退屈な授業/お前なんか刑務所行きだ/ナチスの旗は血の色だ/あいつらを信用するな/探偵ごっこ/4 父さんは犯罪者じゃない──共産党員の親をもつ子どもたち/父の逮捕/犯罪者の娘/母の背中/第二章 仲間との日々/1 新しい世界/第二次世界大戦開戦/戦時特別刑法/危険な外国ラジオ傍受/学生勤労奉仕と兵役/若年労働者の日常/ハイキングの仲間たち/2 教養人の自負──ハンブルク・白バラ/ナチスを批判する教授たち/医師としての良心/つながっていく仲間──「人間愛の候補者」と「芸術家の集い」/なぜハンブルク・白バラと呼ばれるのか/穏やかな日々/二分の一ユダヤ人/化学者への夢/恩師と恋人/3 エーデルワイスは自由の花だ──エーデルワイス海賊団/自由でいたい/エーデルワイス海賊団の源流/未知の世界への憧れ/ヒトラー・ユーゲントとの対立/かけがえのない「居場所」/我らはエーデルワイス/4 皆が知るべきこと──ヒュベナー・グループ/独ソ戦開戦の衝撃/夜のBBC放送/ヘルムートのビラ/三人の約束/突撃隊員の隣人/親心/拘置所職員の温情/永遠の別れ/第三章 決断のとき/1 知性のビラと直感のビラ/ミュンヘン・白バラのビラ/トラウテ・ラフレンツの衝撃/協力への決意/ビラが結んだ接点/ハンス・ライペルトの苦悩/エーデルワイス海賊団のビラ/名前も知らない協力者/馬鹿なことをするな/2 これ以上ドイツを壊すな──エーデルワイス海賊団/ケルン大空襲の衝撃/ケルン中央駅でのビラまき計画/若さへの哀れみ/決行の日/つかの間の高揚感/3 十代の素顔──エーデルワイス海賊団/善悪の基準/信頼できる大人/恋愛への憧れ/密告/それぞれの選択/拷問と黙秘/4 誰かが後を継がなければ──ハンブルク・白バラ/ドイツ人への嫌悪/学生たちの抗議行動/それでも彼らの精神は生き続ける/第四章 我らの信じた道/1 使命感と恐怖心──ハンブルク・白バラ/恋人の家族/過激な主張/トラウテ・ラフレンツの投獄/すれ違う母と娘/危険な募金活動/果たされなかった約束/絶望の宝箱/ハンブルク・白バラの壊滅/2 行動の意味──エーデルワイス海賊団/ケルンからの逃走/救いの手/初恋の人/エーレンフェルト事件/広場の公開処刑/自慢の娘/3 別離と再起/ふたりは優秀な教え子だ/せめて彼女だけでも/ハンス・ライペルトの手紙/家族のぬくもり/敗戦直前の裁判/新たな日々/終章 抵抗する若者たちが残したもの/若者たちの行動がもつ意味/若者たちに対する戦後の評価/生き延びた若者たちのその後とかつての行動への思い/反ナチの若者と現代ドイツ/おわりに/主要参考文献/図版出典一覧/事項索引/人名索引



