精神科医おどおど日記

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精神科医おどおど日記

  • 著者名:駒木爽
  • 価格 ¥1,210(本体¥1,100)
  • 三五館シンシャ(2026/05発売)
  • 盛夏を彩る!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント25倍キャンペーン(~7/26)
  • ポイント 275pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784866809526

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内容説明

「罵られながら治療する仕事」 
きれいごとでは片付かない
医療現場のリアル
――正常ってなんですか? 

私は、関東地方X県にある精神科救急病院で10年以上勤務している精神科医だ。
かつて外科医だったころ、精神科は死からもっとも遠い診療科だと考えていた。
いくら心を病んだとしても、それが直接心肺機能を止めることはないからだ。
しかし、それは思い違いだった。
20~30代の死因の1位は自殺だ。その大半が、自殺直前に精神科を受診すれば何かしらの診断が下る精神状態だとされる。つまり、精神科は若者の死をもっとも身近で経験する診療科なのだ。
実際に十数年に及ぶ精神科勤務の中で何名もの患者の自死に接してきた。
私の勤める精神科病院は、重症患者の入院施設を併設する。わかりやすくいえば閉鎖病棟だ。
朝から晩まで奇声をあげ続ける統合失調症の人、数十年にわたって入院し意思疎通が困難になった認知症の人、アルコール依存症、双極性障害、うつ病……ここにいるのは、いずれも重症の患者ばかりだ。
本書では、彼ら彼女らとのやりとりを中心に、精神科のきれいごとでは済まないリアルを描く。
医療現場の問題は正論だけで片付けられないし、精神疾患に無力感を突き付けられることも多い。
そこには最近流行っている精神科マンガでは語られることのない、生々しい現実がある。


●もくじ●
まえがき――悪い知らせ

第1章 閉鎖病棟は戦場だ
某月某日 住所は病院 : 4半世紀を見つめるレジェンド
某月某日 只今、神と交信中 : 「悪霊がついております」 
某月某日 時間停止 : 最終兵器”電気ショック” 
某月某日 セクハラ : 動ける認知症は… 
某月某日 「濃い」と「薄い」 : 発達障害ってなんだ? 
某月某日 希死念慮 : 「もう消えてしまいたい」 
某月某日 赤字患者 : 3泊4日スピード退院
某月某日 医者が待てないと… : 休むのって難しい
某月某日 不貞腐れ : 休職診断書、くれませんか? 
某月某日 オンライン診断 : 素人精神科医たち

第2章 のがれのがれて精神科
某月某日 医者がうつになりまして : 同期の笑顔が消えた日
某月某日「逃げる」コマンド : 精神科医になったワケ
某月某日 未練 : 「メスを置いた自分」への後悔
某月某日 恩人 : 「3年続けたら楽しくなるから」 
某月某日 心の距離 : 医者同士の結婚生活
某月某日 別れたい : 男はライター、女はマッチ
某月某日 2つの依存 : 承認欲求の底なし沼へ
某月某日 こっちの世界 : 人は依存しないと生きていけない

第3章 診られる側も、診る側も
某月某日 オソマ : 深夜の食事は命取り
某月某日 熱心な家族 : 「あなたには精神科医の資格がない」 
某月某日 当直24時 : 命を削る仕事
某月某日 救急拒否 : 診察室の海賊
某月某日 重度認知症 : 行ける場所はここしかない
某月某日 一難去って… : 「ここはどこですか?」 
某月某日 恋愛御法度 : 男女問題はいつも面倒だ
某月某日 「大谷翔平クンになりたい」 : 厄介な躁
某月某日 「私ってカスですよね」 : 躁うつの波はジェットコースター

第4章 正常ってなんですか? 
某月某日 妄想エンターテイメント : 精神科医は統合失調症がお好き
某月某日 発達障害は育て方のせい? : その子らしさってなんだ
某月某日 「この子を殺して私も…」 : それでもわが子を愛せるか
某月某日 「先生のおかげです」 : 患者からのアプローチ
某月某日 「俺はアル中じゃない!」 : 否認の病
某月某日 最後の晩酌 : やがて男は… 

あとがき――「人の心がわかるようになりますか?」 


【発行】三五館シンンャ/【発売】フォレスト出版

著者について
駒木爽(こまき・そう)
1980年代生まれ。大学卒業後、外科医を志すも挫折し、精神科医の道へ。30代のころには、離婚をきっかけに自らもアルコール依存を経験。現在は関東地方X県の精神科救急病院に勤務。救急の最前線であらゆる精神疾患に向き合う現役精神科医である。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ちさと

26
自身もマチアプやアルコール依存を経験した事のある、本当は陽キャじゃないかと疑いたくなる自称陰キャ精神科医のおどおど日記。挫折を経験した著者の経歴がしっかり書かれていることで、彼の患者への向き合い方や診察への姿勢ががよく伝わる。閉鎖病棟と言う名称のネガティブイメージや、患者虐待常態化で話題になった滝山病院の事件など、何となく近寄り難い、怖いイメージは読了後もある。先生以外の病棟の看護師や職員の方の話も読んでみたい。仕事と言えば仕事なんだろうけど、他人の上複数人の精神患者のお世話は凄いというか自分にはムリ、、2026/07/17

ノンケ女医長

21
外科医から精神科医へ転科した著者の歩みに、同じ転科組(麻酔科→精神科)として親近感を覚えた。精神科医療の現実を飾らず描く率直さには驚かされた。そこには患者と医療への誠実な姿勢が、ひしひしと感じられる。ASD特性や燃え尽きの経験も自然に語られ、好感を抱いた。特に「仕事を好きになれるかどうかは、信頼できる仲間に出会えるかどうか」という言葉には、医師として20年以上働く今になっても、深く共感することができた。不幸な経過をたどった患者への思いも伝わる、真摯な一冊だった。2026/07/01

kanki

19
今は信じられないかもしれませんが、病気かもしれません。お祓いを自制できるようになるまで。ASDは個性か障害かの境目難しい。うつ病は心の骨折。休めと言われて素直に休める人は少ない。待てない、人生は待つことの連続なのに。依存症には筋トレ。医療現場では効率と安全が優先される。症状を擬人化するのも対処の1つ。とても面白かった2026/07/12

こうせいパパ

10
精神科医の過去や日常が、面白おかしくもリアルに描かれており、興味深く読み進めることができた。どれほど優秀でタフに見える人でも、ふとしたきっかけで心の病を抱えることがあるのだと感じた。また、心の病は本人だけでなく、支える家族にも大きな負担がかかることを改めて考えさせられた。2026/06/22

coldsurgeon

10
外科専攻医の道をリタイヤして精神科医として働く赤裸々な告白エッセイ。精神科診療は、生きづらさを抱える人が患者として目の前に現れるという世界である。その患者の話を聞くというだけで、私の心はつぶれ折れてしまう。精神科救急の大変さが伝わり、いい勉強になったと思う。2026/06/12

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