創元推理文庫<br> スズメバチ

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創元推理文庫
スズメバチ

  • ISBN:9784488229061

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内容説明

ロックスター、ブラッド・ギャロウェイのライブがベルリンで開催された。2万人以上の観客が熱狂するなか、女性がステージでブラッドに謎の封筒を手渡した。その中のアルミケースには、凝固した血の上に載せた白い羽根が入っていた……。翌日、警察のゲストハウスで、ブラッドの血だらけの死体が発見される。死体は損壊され、胸には黒いペンで“愛する者の命は大事か?”というメッセージが残されていた。刑事トム・バビロンは、臨床心理士のジータ・ヨハンスと共に捜査を始めるが……。トップスピードで駆け抜ける、ドイツミステリ4部作第3弾!/解説=村上貴史

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

ちょろこ

114
興奮持続の一冊。シリーズ3の今巻は最初から最後まで文句なしの興奮が続く面白さ。ロックスター殺人事件、謎の封筒が意味するものとは…?捜査を始めた主人公の刑事トム。ところが思いもよらぬ事態、現在と過去を交錯させながら彼を次々と取り巻いていくかのような暗雲の展開に何これ!と思わず声が。相変わらず妹のヴィーに囚われているトムはもちろん、彼の母を軸にした過去は暗さオンリーながらも惹き込まれずにはいられない。終盤、時が結ばれたような全容、スズメバチの意味とこれだけでも満足感満たされるのに。ラストはこれ以上にない興奮。2026/08/05

KAZOO

104
マルク・ラーベによる「刑事トム・バビロン」シリーズの「17の鍵」「19号室」に続く3作目です。2019年10月に警察のゲストハウスでロックスターの遺体が発見されます。いつも通りに主人公の過去と交互に話が進んでいきます。過去は1989年で主人公は5歳で母親が東ドイツから逃亡を企てています。ロックスター殺害事件の顛末はスピード感があって1週間くらいで解決します。また過去の話で妹の行方がどうなるのか、この最後のエピローグでヒントが出てきます。次回が楽しみです。2026/06/24

yukaring

79
『17の鍵』のシリーズ第3弾。過去が語られる今作では謎多きこの物語の背景が少し見えてきた感じ。今回はロックスターの猟奇死体が警察のゲストハウスで見つかり、容疑者として浮上したのはまさかの…。そして交互に語られる30年前のトムの両親のエピソード。ロックスター、ギャロウェイの死の前に届けられた血のついた白い羽根の意味、東ドイツから逃亡を企てるトムの母親の覚悟。目まぐるしく展開するどちらの物語からも目が離せない。そして過去と現実が重なり合うような結末と何よりもヴィーに関してのヒントが明かされるラストが衝撃的。2026/07/05

えにくす

72
暴走刑事トムと相棒ジータの活躍を描く、シリーズ第三弾。アメリカのロックスターが殺害された。一方でドイツが東西に分裂していた、1989年に場面転換する。ここではトムの母親インゲの逃亡劇が描かれる。だが彼女が裏切り者に殺されて、夫でトムの父親のヴェルナーは仇を討とうと奮闘する。二つの時代を描いたミステリーだ。そしてベルリンの壁崩壊の翌日、遂にヴェルナーは裏切り者と対決へ。だが決着後に思わず、えっ?と声が出た。お前か!お前だったのか!そしてエピローグのラスト二行に、読者は凄まじい衝撃を受けるだろう。★4.82026/06/25

がらくたどん

61
あれ?数字じゃないんだ?大丈夫!刑事トム・バビロンの第三弾もちゃんとキモくて粘着質な悪意の中をトムが奔る世界観はしっかり継承。そして今回も悪意は過去からやってくる。壁なき時代のロックスター「安部定風」殺人事件で追われる身になったバビロン一家の苦難と東ドイツ時代のバビロン一家が巻き込まれた厄災が交互に語られる構成は、現在の夫であり父であるトムの姿に過去の社会の軋みに壊されかけた父母の下で不安気に妹の手を握るトムの姿を二重写しにしながら怒涛の展開で事の真相に迫っていく。謀略あり活劇ありで疾走感抜群の面白さ♪2026/07/27

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