内容説明
ローカス賞受賞《ハイニッシュ・ユニバース》短篇集
奴隷解放戦争に疲弊した惑星で宇宙連合の使節が見た真実とは。ローカス賞受賞作「赦しの日」ほか圧倒的想像力に満ちた四つの物語
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
rinakko
9
久しぶしに読む〈ハイニッシュ・ユニバース〉の世界(「裏切り」は訳違いで再読)だったが、ずしりと重く、受け止めるのが辛くなるところも含めて流石の読み応えだった。1995年の時点で既にここまで書いていたのか…とあらためて慄く。歴史は学ばれ続けなければならないこと。「ある女の解放」の主人公が書物に出会い、“読書はわたしの自由の核となるものだった”と回想する件が響いた。2026/05/21
兼照
0
嫌悪する人や物を見るとき、そこには嫌悪感というフィルターがかかっている。だが体や心が弱ってしまい、どうしても向き合わねばならなくなった時、正面から向きあうことで初めて得られる理解があり、そこにはある種の受容が生じうる。奴隷制と抑圧の世界観ではあるが、自身の置かれた環境の希望と現実の齟齬にもがく人の姿であり、そうした世界の中で生じる人と人との交流の物語だったように思う。言葉で表すよりも心で感じ取る物語であったように思われ、個人的にはあまりなじみのないコミュニケーションであるが、だからこそ興味深く面白かった。2026/06/13




