内容説明
1989年。胡耀邦の死を受け、揺れる北京。失業中の勇強は、日本人記者・瀬見の現地ガイドを引き受けたことをきっかけに、民主化を求める学生たちと知り合う。初めは政治に関心のなかった勇強だったが、知人女性の失踪の謎を追ううち、共産党の暗部に触れ、やがて学生運動に参加するように。一方、勇強の幼馴染である若きエリート官僚・才敏は、保守派のスパイとして改革派のトップ・趙紫陽に接触していた。学生運動を煽り、趙紫陽の失脚を企む才敏だったが、やがて心境に変化が生まれはじめ――。
保守派、改革派、学生、第三勢力......それぞれの思惑が交錯しながら、中華人民共和国の建設以降、最大の騒擾〈天安門事件〉へと向かっていく。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
149
石井 仁蔵、2作目です。本書は、天安門事件の前後が舞台のホットなミステリ青春譚でした。著者が、私の地元新潟出身と知り、親近感が湧きました。 https://www.kadokawa.co.jp/product/322507000963/2026/06/04
よっち
25
1989年。前総書記・胡耀邦の死で揺れる北京。政治に無関心でフラフラと過ごす失業中の青年・雷勇強は、天安門広場でデモを行う学生らと知り合う歴史大河小説。最初は女子学生・鄭静が気になるだけだった勇強が、知人女性からの電話をきっかけに共産党の暗部に触れデモに参加する展開で、多角的な視点から一党独裁の重圧、官僚腐敗、報道統制、理想と現実の狭間で揺れる若者たちを描く中、勇強も徐々に国家や自分自身に向き合い成長する姿が効いていて、様々な思惑が交錯する群像劇、人間の自由と尊厳を問いながらぐいぐい読ませる力作でしたね。2026/06/08
もっぱら有隣堂と啓文堂
9
天安門事件の裏に秘められた陰謀を描くエンタメ小説。光州事件や天安門事件には、なんというか興味をそそられるものがありそのあたりから手に取ってみた。著者の北京取材記をネットで読んだが、警察に囲まれ写真を削除させられるような、自由に取材することが許されないエリアがいまでもある。なんとも恐ろしいが、国家情報会議だって運用次第ではどうなるかわからないぞ(笑)だいたい情報機関は国家権力の手先だし。話を元に戻すと、当時の北京の高揚した空気感と弾圧される恐怖感がいい具合に味わえます。あまり売れないでしょうがお勧めしますね2026/05/20
いっこう
8
没入できずに、途中でリタイア。中国の人名と文化が分からん。2026/06/17
ののまる
7
あげられている参考資料をあちこちつなぎ合わせたらこういう小説になるとは思う。「天安門計画」(上海バンによる陰謀=江沢民)本当か?2026/06/05




