内容説明
“血道”それは血で結ばれた、強く深く長いつながり。抜け出すことは、できない――。ある夏の日、女子大学生の新苗が不可解な失踪を遂げた。恋人の光里は、自身の実家に伝わる祟りによるものだと、怪異が“視える”香菜子に相談をするが、そこで見えたのは想像を絶する血道の縛りだった。新苗はなぜ消えたのか。大山家を襲う呪いの正体とは。古くからの因習をめぐる戦慄のホラー小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
24
馴染めない大学生活で大山光里に救われた中野新苗が、彼の忽然たる失踪と実家の呪いに巻き込まれていく因習ホラー小説。光里が実家の呪いから逃れるべく姉と身を隠している間に、不可解な失踪を遂げた新苗。彼女を探し出すために光里が探偵事務所を訪れる展開で、光里から語られる東北にある大山家の実家事情と、座敷牢に閉じ込められた姉・美国を救い出し入院させた状況。決着をつけるために向かった大山の実家で直面する、おぞましい血道たちの妄執や終わらない因習を断ち切ろうとする壮絶な決着と思わぬ結末の意味にはぞくりとさせられました…。2026/05/28
鳥谷
3
祭祀、墓地、家名、継承、婚姻、世間体……すべてが整然と秩序立っているからこそ、そこに搾取という名の冷酷さが透けて見える。本作における「血道」という二文字は、あまりにも鋭利だ。非常に余韻が残り、噛み締めるほどに味わい深い戦慄のホラー小説。2026/05/30




