内容説明
何を食べて、何を飲む?
人生に寄り添う
愛おしい味がある
俳句結社「水軍」の同人である瑤子は、行くべきかためらっていた。
同じ結社で人たらしの拓郎から誘われた、自宅での食事会。
直前に取った1本の電話が、その意味を変えてしまったから……
(「鱚のフライと白ビール」)
それぞれの人生、それぞれの背景を持った、多様な登場人物たち。
当人たちが抱える〝心のもや〟が、
「ペアリング」を通して、少しだけポジティブへと変わっていく。
料理と飲み物、そして味わう2人。
2つの「ペアリング」をモチーフにした24編。
極上の掌編小説集を、ご賞味ください。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
Ikutan
61
食べることが大好きな荒野さんならではの、美味しそうなお料理と飲み物をモチーフにした24の連作短編。表紙、裏表紙の他、巻頭には、カラフルなイラスト集。どれも美味しそうで、読む前からテンションが上がります。一つ一つは短いのでサクサク読めるけれど、様々な感情が切り取られていて、飽きずに読めます。俳句結社「水車」を中心に、登場人物は多め。連作短編で、少しずつ人物が重なっているのが楽しい。荒野さんの小説は、最近は年齢層は高めですが、皆アクティブで生き生きとしていて元気が湧いてくるから大好き。2026/05/27
ゆのん
54
とにかく美味しそうな料理や飲み物が沢山登場してお腹が鳴りっぱなし。ふとした時に急に、何の脈絡も無く思い出す料理がある。同時にその頃の思い出も鮮明に蘇ってくる。いつ、誰と、どんな料理を食べ、どんな話をしたかクッキリと思い出す。美味しいものは人を幸せにしてくれるけど、味や香が記憶と繋がってるいるからなのかもしれないと思いながら読んだ。物語にも沢山の料理と沢山の人達の想いが描かれていて幸せな気持ちになる。美味しいものを『美味しいね』と大好きな人達と食べられる幸せは素敵な思い出となって身も心も満たしてくれる。2026/02/08
竹園和明
34
ほぼ“料理研究家”の著者。美味しそうな料理と小説を見事に合体させた連作掌編作品です。俳句結社『水軍』を取り巻く人間模様だけど、こりゃ反則だよ😅。書いてある料理とお酒がとても美味しそうで、これを読みながら一杯やりたくなる!。「出汁巻き卵と、おりがらみの酒」が一番堪らん!🤤。各話とも短いながらもしっかりした展開はさすが。本作でも食の好みや嗜み方の相違で別れた夫婦が現れるが、色んな意味で食事を軽視する人はダメだよね。食事は餌とは違うのだ。その真理を証明するような、魅力溢れる連中が登場する傑作です!2026/06/09
Kurara
34
★4 俳句同人誌でつながった人たちの連作短編。どの話も食べ物に合う飲み物とその人たちにまつわる心くすぐるお話も チクチク刺さるお話もあり。やっぱり美味しいものって人を幸せにしますね。#NetGalleyJP【26.40】2026/05/15
りらこ
27
タイトル「1+1」ってなんのことだろう?食べものと飲み物。人と人。 1に込められた意味に、それぞれの独立と自立、寄り添うことで生まれるなにか。途中でなるほどと、うなった。それぞれが「1」としての存在。 別に誰かに救ってほしいわけじゃない。誰かとずっと一緒にいなきゃいけないわけじゃない。年齢を重ねて、または育った家庭から離れて、時に孤独、空間の気楽さを享受しながら関わりをもつ。 俳句結社を軸に話は進んでいくようで、ばっちりかっちりつながっているわけじゃなくうっすらとつながりが見えてくるのも面白い。 2026/04/13




