光文社文庫<br> リカバリー・カバヒコ

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光文社文庫
リカバリー・カバヒコ

  • 著者名:青山美智子【著】
  • 価格 ¥880(本体¥800)
  • 光文社(2026/05発売)
  • ポイント 8pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784334109905

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内容説明

5階建ての新築分譲マンション、アドヴァンス・ヒル。近くの日の出公園には古くから設置されているカバのアニマルライドがあり、自分の治したい部分と同じ部分を触ると回復するという都市伝説がある。人呼んで“リカバリー・カバヒコ”。アドヴァンス・ヒルに住む人々は、それぞれの悩みをカバヒコに打ち明ける。誰もが抱く日々の悩みにやさしく寄り添う、青山ワールドの真骨頂。心がじんわりほどける、再生の物語。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

よっち

29
新築分譲マンション近くの公園に設置されている遊具「カバヒコ」に、マンションの住人たちが悩みを打ち明ける連作短編集。中学では成績が良かったのに、高校に入学してからの急激な成績不振に自信を失ってしまった少年。出産を機に充実していた仕事を辞めた主婦の孤立と苦悩、恋も仕事も上手く行かず休職したウェディングプランナー、走るのが嫌で怪我をしたと嘘をついた少年、クリーニング店で働く母と息子の不器用な関係。直面する問題に目を背けたくなる人々の複雑な想いがあって、人との温かい繋がりが主人公を支えてくれる優しい物語でしたね。2026/05/13

だい

19
【感想上】公園にいくと動物を形取った置物のような遊具があるのを御存じでしょうか。 この遊具「プレイスカルプチャー」という正式名称がありまして石を削って造る人研ぎ(じんとぎ)工法で現在では職人が少なくなって造れない状況です。 本作はカバのプレイスカルプチャーにまつわる心温まる短編集です。全てのエピソードが素晴らしいのですが心に響いたのは第3話「ちはるの耳」と第5話「和彦の目」で第5話のラストは堪えきれずの号泣でした。2026/04/18

RRR

13
公園にポツンと存在しているアニマルライド・カバヒコ。 悪い幹部を浸せば途端に傷が癒える、まるでお伽噺的寓話であるが、人に寄り添う気持ちを持たなくては、と強く思いました。その話の発端になった少年の母の在り方について、涙が止まりませんでした。寂しいだろうと思う少年に、とっさに思い付いた作り話が後に拡散される。繋がっているんだな、とさえ思い、僕の胸に仄かな明かりが燈り、胸がジンと温かくなり、涙が止まりませんでした。僕はこういう人の善意が連鎖する物語に、心底弱いのです。2026/05/15

6
新築分譲マンション、アドヴァンス・ビル。 その近くの公園にあるカバのアニマルライド。 そんな物を中心として人々の苦悩や葛藤が描かれていて、きっと大丈夫、いったん前を向いてみようと言ってもらえてるような作品でした。 未読の方がいれば、いろんな人の感想による先入観なく、自分の心が感じるままに青山さんの世界を楽しでほしいです。2026/05/15

雪と花

5
ちょっとのつもりがあっという間に全部読んでしまった。青山美智子さんの言葉には救われてしまう。特段悩みがないときであろうとだ。いつか、どこかで感じていたはずの思いが、感情が、日々生きるのに必死で置いてけぼりにされたままだった傷や疑問が、突如活字で姿を現す。たとえば第3話で、ちはるが洋治の言動に「こっそりと心を痛める」ことが何回もあったと表現していた。こっそりと心を痛める、なるほどな巧いな、でも言われてみたらこんなことよくあったなと。言葉の表現との出会いで己の感情と再会できるのだ。2026/05/15

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