内容説明
病原性や防除面だけでなく,生物としての面白さや人・社会との関わりまで解説.寄生虫の奥深い世界をのぞいてみよう!〔内容〕I 総論(宿主/地理/社会/寄生戦略/免疫・分子機構/進化生態学など),II 各論(原虫/条虫/吸虫/線虫/節足動物/共生生物など),III 病害・診断・検査(寄生虫症の概要/症状/法律など)
目次
■第I部 総論
第1章 寄生虫とは
1 1 寄生とは [永宗喜三郎]
1 2 寄生虫とは [永宗喜三郎]
1 3 寄生虫学の歴史 [永宗喜三郎]
1 4 寄生虫の分類:原虫 [永宗喜三郎]
1 5 寄生虫の分類:吸虫,条虫 [永宗喜三郎]
1 6 寄生虫の分類:線虫 [永宗喜三郎]
1 7 寄生虫の分類:鉤頭虫 [永宗喜三郎]
1 8 寄生虫の分類:節足動物 [永宗喜三郎]
1 9 寄生虫のかたち・外見・サイズ [脇 司]
1 10 寄生虫の色・手触り・質感 [脇 司]
1 11 寄生虫と温度・湿度・光・日周性 [脇 司・新倉 保・常盤俊大]
1 12 寄生虫の薬剤耐性 [彦坂健児]
1 13 寄生虫のみつけかた [脇 司]
1 14 寄生虫の性 [脇 司・常盤俊大]
1 15 寄生虫の年齢 [新倉 保]
1 16 寄生虫の数 [常盤俊大・新倉 保]
1 17 寄生虫の病原性 [新倉 保・彦坂健児]
1 18 寄生虫症の感染者数,死亡者数 [永宗喜三郎・森嶋康之]
第2章 寄生虫と宿主
2 1 寄生虫と宿主 [永宗喜三郎]
2 2 植物および菌類の寄生虫~線虫~ [澤畠拓夫]
column1 植物を食べる虫は植物の寄生虫か? [澤畠拓夫]
2 3 昆虫の寄生虫 [山本航平・脇 司]
2 4 魚・海の生物の寄生虫 [脇 司]
2 5 鳥の寄生虫 [常盤俊大]
2 6 哺乳類の寄生虫 [常盤俊大]
2 7 家畜・ペットの寄生虫 [常盤俊大]
2 8 ヒトの寄生虫 [常盤俊大]
2 9 高次寄生 [永宗喜三郎]
2 10 宿主特異性と共進化 [永宗喜三郎]
2 11 臓器特異性 [彦坂健児]
2 12 感染経路 [彦坂健児]
第3章 寄生虫と地理
3 1 世界的な分布・地域的な多様性 [永宗喜三郎]
3 2 日本の寄生虫 [森嶋康之]
3 3 アメリカ大陸の寄生虫 [加藤大智]
3 4 欧州の寄生虫 [松原立真]
3 5 アジアの寄生虫 [サトウ 恵・川合 覚]
3 6 中東の寄生虫 [三條場千寿]
3 7 アフリカの寄生虫 [遠海重裕]
3 8 海外での寄生虫の受容のされ方 [牧 純]
第4章 寄生虫と社会
4 1 日本の寄生虫症対策の歴史 [彦坂健児・新倉 保]
4 2 過去の文学に見る寄生虫 [野呂瀬一美]
4 3 過去の芸術に見る寄生虫 [野呂瀬一美]
4 4 文化・習慣と寄生虫 [野呂瀬一美]
4 5 寄生虫の防除 [彦坂健児]
4 6 衛生仮説 [松崎素道]
4 7 家庭・学校・職場での寄生虫対策 [中野由美子]
4 8 旅行中の寄生虫対策 [中野由美子]
4 9 災害時の寄生虫対策 [中野由美子]
4 10 食材から見つかる寄生虫 [脇 司・常盤俊大]
第5章 寄生虫の寄生戦略
5 1 寄生という生き方 [永宗喜三郎]
5 2 寄生虫の感染経路 [永宗喜三郎]
5 3 寄生虫の病原性 [永宗喜三郎]
5 4 表現型可塑性 [永宗喜三郎]
5 5 生活環の進化 [永宗喜三郎]
第6章 免疫と寄生戦略の分子機構
6 1 マラリア原虫の宿主細胞侵入機構 [矢幡一英]
6 2 抗原変異 [中西雅之]
6 3 寄生胞膜 [髙島康弘]
6 4 メタサイクロジェネシス [菅沼啓輔]
6 5 寄生虫の嫌気的エネルギー代謝 [稲岡健ダニエル]
6 6 寄生虫膜表面(分泌)タンパク質(エクソソーム) [熊谷 貴]
6 7 トキソプラズマによる宿主操作 [西川義文]
6 8 寄生虫ゲノム解析 [菊地泰生]
6 9 寄生性原生生物に見られる細胞構造 [永宗喜三郎]
6 10 ワクチン [今井 孝]
6 11 治療薬 [永宗喜三郎]
第7章 寄生虫の進化生態学
7 1 適応進化と生活史形質 [入谷亮介・川西亮太・片平浩孝]
7 2 宿主利用戦略 [入谷亮介・川西亮太・片平浩孝]
7 3 個体群動態と基本再生産数 [入谷亮介・川西亮太・片平浩孝]
7 4 競争と密度依存性 [入谷亮介・川西亮太・片平浩孝]
7 5 寄生虫のニッチ [入谷亮介・川西亮太・片平浩孝]
7 6 病原性の進化 [永宗喜三郎]
7 7 寄生虫の遺伝 [永宗喜三郎]
7 8 個体群の遺伝的構造 [脇 司]
7 9 環境変化と寄生虫 [脇 司]
第8章 寄生虫の新たな可能性
8 1 生物資源としての寄生虫 [永宗喜三郎]
8 2 国際貢献の歴史と将来への展望 [永宗喜三郎]
■第II部 各論
第9章 原 虫
9 1 赤痢アメーバ,その他のアメーバ類 [牧内貴志]
9 2 フォーラーネグレリア [牧内貴志]
column2 「原虫」について [松崎素道]
9 3 ジアルジア [泉山信司]
9 4 トリコモナス類 [常盤俊大・新倉 保]
9 5 アフリカトリパノソーマ [鬼塚陽子]
9 6 クルーズトリパノソーマ [鬼塚陽子]
9 7 リーシュマニア [後藤康之]
9 8 トキソプラズマ [永宗喜三郎]
9 9 肉胞子虫 [松尾加代子]
9 10 その他のコクシジウム [松林 誠]
9 11 クリプトスポリジウム [小山ゆかり]
9 12 マラリア原虫 [新倉 保]
9 13 バベシア・タイレリア [麻田正仁]
9 14 ヘモプロテウス・ロイコチトゾーン [佐藤雪太]
9 15 へパトゾーン [常盤俊大]
9 16 バランチジウム・バクストネラ [常盤俊大]
9 17 プロトテカ [加納 塁]
9 18 ブラストシスチス [所 正治]
9 19 クドア [白樫 正]
9 20 微胞子虫 [柳田哲矢]
9 21 ニューモシスチス [阿部雅広]
第10章 条 虫
10 1 裂頭条虫 [新倉 保]
10 2 マンソン裂頭条虫,マンソン孤虫 [菊地泰生]
10 3 芽殖孤虫 [菊地泰生]
10 4 メソセストイデス [林 慶]
10 5 テニア [柳田哲矢]
10 6 エキノコックス [入江隆夫]
10 7 猫条虫 [森嶋康之]
10 8 小形条虫・縮小条虫 [柳田哲矢]
10 9 瓜実条虫 [柳田哲矢]
10 10 葉状条虫・大条虫 [井上 健]
10 11 ベネデン条虫・拡張条虫 [井上 健]
10 12 ニベリン条虫 [新倉 保]
第11章 吸 虫
11 1 肺吸虫 [杉山 広]
11 2 肝吸虫 [杉山 広]
11 3 メタゴニムス属吸虫 [佐々木瑞希]
11 4 異形吸虫 [関 まどか]
11 5 肝蛭,巨大肝蛭・棘口吸虫 [関 まどか]
11 6 壺形吸虫 [関 まどか]
11 7 槍形吸虫・膵蛭 [林 慶]
11 8 住血吸虫 [熊谷 貴]
第12章 線 虫
12 1 アニサキス [坂西梓里]
12 2 旋尾線虫(クラシカウダ) [熊谷 貴]
12 3 回虫 [常盤俊大]
12 4 鞭虫 [常盤俊大・新倉 保・彦坂健児]
12 5 鉤虫 [常盤俊大・新倉 保・彦坂健児]
12 6 毛様線虫 [井上 健]
12 7 糞線虫 [菊地泰生]
12 8 旋毛虫 [前川洋一・呉 志良・Khueangchiangkhwang Sukhonthip]
12 9 顎口虫 [彦坂健児・常盤俊大]
12 10 毛細線虫類 [常盤俊大]
12 11 住血線虫 [當眞 弘]
12 12 蟯虫 [新倉 保]
12 13 糸状虫 [福本晋也・彦坂健児]
12 14 肺虫 [井上 健]
12 15 メジナ虫 [藤田由布・彦坂健児]
12 16 眼虫 [常盤俊大]
12 17 胃虫・食道虫 [常盤俊大]
12 18 腎虫 [常盤俊大]
第13章 節足動物
13 1 外部寄生性節足動物:総論 [葛西真治]
13 2 外部寄生性節足動物:シラミ [葛西真治]
13 3 外部寄生性節足動物:トコジラミ [駒形 修]
13 4 外部寄生性節足動物:ノミ [八田岳士]
13 5 外部寄生性節足動物:ダニ [八田岳士]
13 6 外部寄生性節足動物:ハエ [駒形 修]
13 7 外部寄生性節足動物:カ,アブ,ブユ [葛西真治]
13 8 アレルギーを起こす節足動物 [谷口裕子]
13 9 感染症を媒介する節足動物:総論 [三條場千寿]
13 10 感染症を媒介する節足動物:ウイルス感染症を媒介するもの [三條場千寿]
13 11 感染症を媒介する節足動物:細菌感染症を媒介するもの [三條場千寿]
13 12 感染症を媒介する節足動物:寄生虫感染症を媒介するもの [三條場千寿]
第14章 その他の寄生生物
14 1 寄生植物 [吉田聡子]
14 2 トキソプラズマ [永宗喜三郎]
14 3 ロイコクロリディウム属吸虫 [佐々木瑞希]
14 4 ウドンムシ [佐々木瑞希]
14 5 ナメクジカンセンチュウ [脇 司]
14 6 ウナギの寄生虫 [片平浩孝]
14 7 ハリガネムシ [佐藤拓哉]
14 8 鉤頭虫 [佐々木瑞希・脇 司]
14 9 フクロムシ [吉田隆太]
14 10 寄生性フジツボ類 [頼末武史]
14 11 寄生バエ・寄生バチ [望月 昂]
14 12 ウオノエ [川西亮太]
14 13 ウモウダニ [脇 司・島野智之]
14 14 カタツムリダニ [脇 司]
14 15 寄生性カイアシ類 [上野大輔]
14 16 寄生性二枚貝類 [柿野 亘]
14 17 寄生性巻貝類 [髙野剛史]
14 18 ヤツメウナギ [山崎裕治]
14 19 外来種となった寄生虫 [脇 司]
14 20 菌従属栄養植物 [吉田聡子・富永貴哉]
第15章 共生生物
15 1 ミトコンドリアの起源となった共生 [神川龍馬]
15 2 嫌気性繊毛虫+メタン菌 [新里尚也]
15 3 原生生物に感染するαプロテオバクテリア [矢吹彬憲]
15 4 葉緑体を生み出す共生 [神川龍馬]
15 5 ミドリゾウリムシ [児玉有紀]
15 6 グリーンヒドラ [濱田麻友子]
15 7 ナイカイムチョウウズムシ [彦坂 暁・彦坂智恵]
15 8 草食動物消化管内細菌群+原生生物 [佐藤元映]
15 9 ヒト腸内細菌叢 [福田真嗣]
15 10 褐虫藻 [山下 洋]
15 11 シロアリ腸内共生微生物 [本郷裕一]
■第III部 病害・診断・検査など
第16章 寄生虫症の概要
16 1 寄生虫症の概要 [彦坂健児・新倉 保]
第17章 腹痛・下痢,血便
リスト [新倉 保・彦坂健児・常盤俊大]
17 1 赤痢アメーバ症(アメーバ赤痢) [牧内貴志]
17 2 ジアルジア症 [泉山信司]
17 3 クリプトスポリジウム症 [松林 誠]
17 4 横川吸虫症,異形吸虫症,棘口吸虫症 [中村(内山)ふくみ]
17 5 アニサキス症と旋尾線虫症 [中村(内山)ふくみ]
17 6 土壌伝播線虫症 [新倉 保・彦坂健児]
第18章 お尻から異物・お尻がかゆい,口から異物
リスト [新倉 保・彦坂健児・常盤俊大]
18 1 日本海裂頭条虫症 [新倉 保]
18 2 有鉤条虫症,無鉤条虫症,アジア条虫症 [柳田哲矢]
18 3 蟯虫症 [新倉 保]
第19章 皮膚に異変
リスト [新倉 保・彦坂健児・常盤俊大]
19 1 リーシュマニア症 [加藤大智]
19 2 シャーガス病 [鬼塚陽子]
19 3 マンソン孤虫症 [菊地泰生]
19 4 芽殖孤虫症 [菊地泰生]
19 5 顎口虫症・動物由来の鉤虫症 [常盤俊大・彦坂健児・新倉 保]
第20章 発熱・頭痛,筋肉痛
リスト [新倉 保・彦坂健児・常盤俊大]
20 1 マラリア [新倉 保]
20 2 トキソプラズマ症 [永宗喜三郎]
20 3 原発性アメーバ性髄膜脳炎 [彦坂健児]
20 4 肉胞子虫症 [新倉 保]
20 5 広東住血線虫症 [當眞 弘]
20 6 旋毛虫症 [前川洋一・呉 志良・Khueangchiangkhwang Sukhonthip]
第21章 息苦しい・咳,肝臓に異変
リスト [新倉 保・彦坂健児・常盤俊大]
21 1 肺吸虫症 [中村(内山)ふくみ]
21 2 エキノコックス症 [遠海重裕]
21 3 肝蛭症,巨大肝蛭症 [関 まどか]
21 4 肝吸虫症 [中村(内山)ふくみ]
21 5 住血吸虫症 [熊谷 貴]
第22章 眼痛・視力障害,排尿痛・血尿,心肥大や心筋炎
リスト [新倉 保・彦坂健児・常盤俊大・野呂瀬一美]
22 1 アメーバ性角膜炎 [牧内貴志]
22 2 眼虫症 [常盤俊大]
22 3 トキソカラ症 [新倉 保]
22 4 腟トリコモナス症 [新倉 保]
第23章 撲滅できそうな顧みられない寄生虫症
リスト [新倉 保・彦坂健児・常盤俊大]
23 1 アフリカ睡眠病,ナガナ [永宗喜三郎]
column3 メジナ虫症:撲滅寸前! 世界であと14症例 [藤田由布]
23 2 リンパ系フィラリア症 [彦坂健児]
23 3 ヒトオンコセルカ症 [彦坂健児]
第24章 寄生虫症の検査と診断
24 1 寄生虫症の検査・診断の概要 [新倉 保]
24 2 生鮮標本 [福富裕之]
24 3 集シスト法・ヨード染色・集卵法・ショ糖遠心沈殿浮遊法 [福富裕之]
24 4 ギムザ染色 [新倉 保]
24 5 特殊染色(抗酸染色)・自家蛍光の検出 [福富裕之]
24 6 虫体の鑑別(サナダムシ,蟯虫など) [新倉 保]
24 7 寄生虫に間違われやすいもの [福富裕之]
24 8 組織からの摘出(組織片含む) [中村(内山)ふくみ]
24 9 免疫学的検査(免疫血清検査と抗原検査) [彦坂健児・新倉 保]
24 10 カルミン染色 [森嶋康之]
第25章 法律で規定される寄生虫症
25 1 感染症法:4類・5類 [永宗喜三郎]
25 2 感染症法特定病原体とバイオセーフティレベル [永宗喜三郎]
25 3 食品衛生法 [永宗喜三郎・常盤俊大]
25 4 家畜伝染病予防法 [常盤俊大]
25 5 その他の法律 [永宗喜三郎・常盤俊大]
■付録
A 1 寄生虫分類表 [永宗喜三郎]
A 2 寄生虫学年表 [倉持利明]
A 3 世界を旅する寄生虫 [脇 司]
A 4 人体の臓器特異性マップ [脇 司]
A 5 寄生虫のサイズスケール [脇 司]
A 6 寄生虫ランキング [編集委員会]
A 7 国内の博物館・研究機関・学会 [編集者一同]
A 8 切手 [常盤俊大]
事項索引
生物名索引
学名索引



