内容説明
本書の特徴は2点あります。1つは現在世界中で起きている「危機と分断」の分析から未来を語る、地政学本の面があること。もう1つは、その分析をベースに、未来を「思考する技法」を具体的に伝えている点です。読者はさまざまな知識を身に着けながら、世界の現在を理解し、解像度高く未来に臨めるようになります。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
うえぽん
39
ソフトバンク社長室長等を経験したコンサルタントが、世界の現況と2045年までの4つのシナリオを提示。世界では構造体の統合化と主体の多元化、人々の意識では身体性のない記号化、自由と孤独の多元化が起きているとし、各前者の下でのエリートによる進歩の世界と、各後者の下での大衆による回帰の世界が鋭く対立しているとする。2つの世界のいずれが政治主導か経済主導で優位となるとして今後の4つのシナリオを描く。日本が目指すべきは回帰の世界のテクノ民主主義と自律分散経済とするが、自律や連携のための条件が揃っているかはやや疑問。2026/06/30
ゆうすけ
9
順番前後しました。少しまえにPodcast「クロニクル」土曜版に著者が出演されていて、興味を持った次第です。本としては6-7割くらいは面白かった。残りは割とありきたりな内容に感じる。ソフトバンクのエピソードが若干多いかな。調べたら著者はSMS社にもいたようですが、経歴からは抹消されている様子。予測ではなくて思考せよというメッセージはよく分かるのですが、何が違うのか腹落ちしなかった。カテゴリー化はシンプルでわかりやすいのだけど、そう単純に分けれるものなのか疑問。2045年は63歳になっている。元気でいたい。2026/08/23
coldsurgeon
8
現在から40年前の社会の現在に至るまでの変化を見つめ、20年後の起きうる、選択しうる未来を考える旅だった。未来思考とは、過去から現在、そして未来に至る大きな構造的変化を把握することにより、現在起きていることと来るべき未来を理解し、自らの行動で未来をより良い方向へ導いていく思考法。選択しうる未来シナリオはいくつかあるが、一択というわけではなく、状況により変更しうる。危機と試練が待ち受ける2045年の未来、AIの凄まじい進化を受け入れ、思考と行動を変化させ、さらに自律的に行動していかなければならない。2026/06/11
konomichi
4
未来を、予想でも予測でもなく、思考する、とは?という命題から、未来志向のための技法として、①歴史、②予兆、③構造、④蓋然、⑤想定を挙げ、これらを駆使して、未来への複数のシナリオを創る。そこから導かれた極端な4つのシナリオをベースに未来を考える、というもの。その前に、米中台だろ?とは思いつつ、ポジティブな未来を描きたい、とは思うが、果たして。2026/09/28
読書日記
1
今の世界はVUCAである。一般的にそう言われることが多いように感じるが、本書の著者はその主張を真っ向から反論する。「今の世界はVUCAではない」と。変動性や複雑性が増していることは確かであるが、大きな構造体としての世界の予見可能性は高まっている。未来志向と言える「これから何が起きるかを思考するための具体的な技法」を示す。2026/10/17




