岩波現代文庫<br> 聞き書 野中広務回顧録

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岩波現代文庫
聞き書 野中広務回顧録

  • ISBN:9784006033101

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内容説明

今年1月に亡くなった,平成の日本政治をリードした野中広務氏が残したメッセージ.長らく続いた55年体制が崩れてゆく時,自民党の中で,「政界の狙撃手」とも呼ばれた野中氏は,何を見,何を感じ,どのように決断し,戦ったのか.今の自民党,政治状況を改めて考えるためのヒントに満ちた回顧録.

目次

はしがき(御厨 貴)
第一章 国政に出るまで
生い立ち/園部町町長に/反蜷川府政への転機/府会議員への当選と林田府政の誕生/副知事への就任/衆議院初当選
第二章 創政会の旗揚げと竹下内閣の誕生
二回目の当選/建設委員会と逓信委員会/自民党の部会/創政会の旗揚げ/田中派夏季研修会の思い出/田中角栄と竹下登/衆参同日選挙/中曽根裁定―竹下総裁誕生へ
第三章 竹下・宇野・海部内閣時代
竹下内閣の成立/建設政務次官になる/創政会から経世会に/消費税・大喪の礼・リクルート事件/宇野内閣と参議院選挙/海部内閣とねじれ国会/金丸訪朝団/その後の北朝鮮との関係
第四章 「政界の狙撃手」
衆議院逓信委員長/島桂次NHK会長を辞任に追い込む/党総務局長で選挙対策を行なう/選挙参謀の日々/東京佐川急便事件/経世会分裂への動き/「政治改革」に対する考え方/宮澤内閣から細川内閣へ
第五章 「野党・自民党」の闘い
一九九三年の総選挙/自民党が下野して/細川内閣で予算委員会理事になる/自民党の動き/連立与党との闘い/田中角栄の死/政治改革法案をめぐって/連立政権の綻び/京都府の自民党/細川内閣から羽田内閣へ
第六章 「自社さ」村山内閣の誕生
細川内閣の瓦解/連立政権誕生に向けて/村山内閣で自治大臣・国家公安委員長に就任する/連立与党の閣議/阪神・淡路大震災/自治大臣と国家公安委員長の兼任/野党側の動き/自治省官僚との関係
第七章 「戦後五十年」と危機管理――自治大臣・国家公安委員長として
河野義行さんのこと/麻原彰晃逮捕/官邸の危機管理/函館ハイジャック事件/大蔵省との関係/村山総理と戦後五十年/参議院選挙と橋本総裁誕生
第八章 橋本内閣を支えて
橋本総裁の印象/第一次橋本内閣の組閣に関わる/幹事長代理・選対総局長/九六年総選挙/住専問題など/沖縄との関わり
第九章 普天間問題と橋本行革
第二次橋本内閣の人事と普天間返還/行政改革,NTT分割/第二次橋本改造内閣の成立/大田昌秀沖縄県知事のこと/大蔵省問題/新進党の解体/橋本内閣の路線転換/「社さ」との閣外協力の解消,民主党の結党/参議院選挙で自民敗北/橋本内閣総辞職へ
第一〇章 悪魔にひれ伏してでも――小渕内閣官房長官時代
小渕内閣の官房長官への就任/小渕内閣の組閣/総理と官房長官の関係/九州・沖縄サミット/小沢自由党との連立/官房長官を退任する/公明党との連立/自自公連立
第一一章 小渕首相,倒れる
自自公連立補足/内閣改造/幹事長代理としての選挙対策/幹事長代理,幹事長と総務局長/政治家同士の関係/省庁再編と金融不安のなかで/自自連立解消へ/小渕総理,倒れる
第一二章 神の国発言・加藤の乱・えひめ丸事故――森内閣の退陣まで
森内閣の発足から解散・総選挙まで/竹下登,死去/第二次森内閣/加藤の乱/幹事長を退任する/えひめ丸の事故/KSD事件と参議院の勢力/ポスト森の総裁選と橋本派
第一三章 小泉内閣時代と政界引退
二〇〇一年の自民党総裁選/田中真紀子外相をめぐって/二〇〇三年の自民党総裁選/小泉純一郎と北朝鮮問題/小泉内閣の組閣と政策/公務員制度改革/中国訪問/ハンセン病国家賠償訴訟/飯島秘書官,鈴木宗男氏について/政界引退/これまでの人生をふり返って
後 記 (野中広務)
オーラル・ヒストリーを終えて (牧原 出)
解説「人間の弱さ」に敏感な政治家 (中島岳志)
野中広務略年譜

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

nishiyan

13
野中広務元官房長官のオーラル・ヒストリー。単著が既に2冊あり、今さら何を語るのだろうかと思って読み進めていたのだが、これがなかなか面白い。大変興味深かったのは権力闘争の裏側を忌憚なく、実名をあげて語っているのだが、肝となる部分ははぐらかしているところ。それでいて青木幹雄元官房長官や小沢一郎自由党代表、小泉純一郎元首相への不満と怒りは淡々とした中にも激しさを感じる。もって生まれたものもあるのだろうが、そもそも京都で野党政治家としてスタートしたことは大きいのかもしれない。2019/01/08

かみーゆ

4
野中さんの話は面白いなあ。政治家の話を他に読んでないから比較できないんだけど。いろんな見方があるんでしょうが、信念がしっかりあって、日本という国のことを本当に考えていた方なんだろうなあと思います。100年後、小泉さんはどういう文脈で語られる首相になってるんでしょうね。2019/08/31

3
情念の人。平成初期の政治家を語る上でまず外せないお方の回顧録。切れ味鋭い言説が続き、この時代の政治家本あるあるの小沢一郎と小泉純一郎への不信感は痛快ですらある(未来に生きる身としてはさらにそれがよくわかる)。時代が変わりすぎた昨今、この書籍に登場した政治家のような方は出てこないんだろうなと。2026/03/06

Ikkoku-Kan Is Forever..!!

3
本屋で手にとって、隣の喫茶店でそのまま最後まで読んじゃった。めっちゃ面白い。90年代の政局史の整理にはもってこいなのと、京都の副知事時代の話から伺い知れる共産党の酷さがツボ。2019/06/06

代理

3
ある程度の政治の流れ(村山~小泉)を知ってないと読みづらいと思うが、そういう読者はこの本を取らないか。読み手次第では褒めてるようにも貶してるようにも取れるように答えているのはさすが政治家。小沢一郎との因縁はかなり昔からあったようだ。野党とのパイプと情報収集力と地方から出た故の強固な選挙地盤。ここらへんが野中の強み。イデオロギーとは距離を取り、「仕事」に精を出してきた野中が小泉相手にはイデオロギー的に拒否反応を示すのが面白い。色々とはぐらかしているが満足の内容。小渕氏の沖縄サミットへの思いも胸を打つ。2019/05/25

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