筑摩選書<br> 平安文学の謎を解く

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筑摩選書
平安文学の謎を解く

  • 著者名:土方洋一【著】
  • 価格 ¥2,134(本体¥1,940)
  • 筑摩書房(2026/05発売)
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  • ポイント 570pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784480018472

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内容説明

平安文学についての常識は、調べてみると謎だらけ。小野小町は絶世の美女だったかどうかも、在原業平が東国の放浪の旅をしたのかどうかも謎。紀貫之による『土左日記』は日記でも紀行でもない謎の文章だし、『枕草子』のようなスタイルの随筆は後にも先にも存在しない。『源氏物語』の作者も謎に包まれているし、その作者とされる紫式部の『紫式部日記』の清少納言に向けた悪口も謎に満ちている。こうした謎を解き、平安文学を深く知ることができる、楽しい古典再入門。 【目次】序章 現像を探る/第一章 小野小町とは誰だったか/第二章 在原業平の「東下り」――伊勢物語/第三章 和歌という謎との格闘――土左日記/第四章 「随筆」性の温床――『枕草子』/第五章 紫式部は清少納言の悪口を書いた?――『紫式部日記』/第六章 源氏物語プロジェクト/第七章 「光源氏」という呼称/あとがき/参考文献/人名索引

目次

まえがき/序章 原像を探る/制作の意図/平安時代の仮名作品/一条朝の文学/ポーの『大鴉』/ミロのヴィーナス/第一章 小野小町とは誰だったか/謎の美女/小町捜索/『古今和歌集目録』の情報/小野小町の身分/小野小町の家柄/小野小町は后妃か/「更衣説」は成り立たない/小町の歌/掛詞と縁語/仮名で作られた歌/小町の歌の革新性/小町の活動期/夢の歌/注文制作/小野小町の実像/再び、小町探索/小野小町という女性/第二章 在原業平の「東下り」──伊勢物語/「東下り」の原形/核になる部分/『伊勢物語』と『古今集』詞書/「東下り」はフィクション/歌枕としての八橋/「 風歌」について/九段の歌は「 風歌」か/秘められた恋/二条の后サロン/四段・五段の成立/虚構の恋物語/ふたたび「東下り」について/「かきつばた」の歌の下命者/『伊勢物語』の始発/第三章 和歌という謎との格闘──土左日記/『土左日記』の成立/日記というもの/『土左日記』の意図/和歌の詠み手/和歌の定型/「題」のある歌/異文化体験/怒りや嘆きの感情/和歌に詠めること、詠めないこと/反復される「亡児追懐」/哀傷の表現/帰京/貫之の問題意識/『土左日記』とは/第四章 「随筆」性の温床──『枕草子』/奇妙な書物/類聚的章段/日記的章段/「随筆」というジャンル/随想的章段の実体/自然描写/「上から目線」の出処/「中宮女房」の視線/男性官人への批評/リタイア後の執筆/「をかしきもの」を求めて/中宮崩御の後/引き裂かれる心/晩年の心境/第五章 紫式部は清少納言の悪口を書いた?──『紫式部日記』/『紫式部日記』について/「消息的部分」/三才女批評/紫式部の暴言/敬語に注目する/誰に宛てた消息か/架空世界の書簡/『源氏物語』の口さがない女房/紫式部に対する評価/仮面の告白/第六章 源氏物語プロジェクト/『源氏物語』神話/物語が始まる/巻々の関係/成立論の歴史/自然な進行とは/制作の動機/中宮彰子の女房集団/短編から長編へ/六条御息所の登場/既成の事実/「オフ会」での話題/物語の外側/物語と小説の違い/同時進行の出来事/蓬生巻の問題/末摘花巻と蓬生巻/チームリーダー? 紫式部/物語のそれから/物語の変質/物語の行く方/第七章 「光源氏」という呼称/特異な呼称/周知の呼び名/「光る源氏、名のみことごとしう」/「オフ会」での呼び名/作中人物に伝染る/あとがき/参考文献/人名索引

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

hasegawa noboru

12
常識=定説を覆す謎解きは、読んでいて心地よい。素人にはなるほどなと納得させられる箇所が多かった。<『源氏物語』の冒頭数帖が><まとまりを欠いたばらけた(4文字傍点)形になっているのはなぜなのだろうか>。中宮彰子の女房集団によって共同制作されたからだという仮説を大胆かつあっさりと提示して見せる。たしかに<「作品は作者の個人的所有物だ」というのは、近代以降に定着した観念である>。それに我々現代人読者は縛られ過ぎているのかもしれない。<今でも多くの研究者は紫式部と呼ばれる女房が単独で執筆したという前提で考えてい2026/06/02

鈴木貴博

1
小野小町の正体は、「昔男」が東下りをする話が成立した背景は、源氏物語の成立経緯は、など平安文学の幾つかの謎について論じ、仮説を提示する。国文学楽しい。2026/06/21

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