ちくま新書<br> 鈴木大拙 ――世界の禅を生んだ男

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ちくま新書
鈴木大拙 ――世界の禅を生んだ男

  • 著者名:碧海寿広【著】
  • 価格 ¥1,287(本体¥1,170)
  • 筑摩書房(2026/05発売)
  • 梅雨を楽しむ!Kinoppy 電子書籍・電子洋書 全点ポイント30倍キャンペーン(~6/14)
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  • ISBN:9784480077417

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内容説明

西洋と東洋を ぎ
禅ブームを巻き起こした
異色すぎる宗教者──

重層的な思想、屈折した生涯
仏教は
こうして世界を
魅了した!

世界的「禅」ブームを巻き起こした鈴木大拙は、近代仏教においてひときわ異彩を放つ存在だった。大学を中退して単身渡米。既存の宗派を疑い、西洋と東洋、神秘と伝統を大胆に往還しながら自らの思想を形成した。ハイデガー、ユング、フロムら世界的知識人と交流し、日本人の生き方とは何かを問い続けながら、アメリカで仏教を講じ時代の寵児となる。「禅」はいかにして世界を魅了したのか? 型破りな仏教者の重層的な思想と屈折した生涯を、最新の研究成果と共に描く決定版。

===
【目次】
序章 近代仏教と大拙
1 世界宗教としての仏教
2 俗人たちの仏教

第一章 悟りと進化論
1 貞太郎の成長
2 大拙の悟り
3 『新宗教論』

第二章 世界宗教としての大乗
1 ケーラスと科学の宗教
2 西洋人の仏教観
3 『大乗仏教概論』

第三章 神秘から伝統へ
1 学習院、ビアトリス、神智学
2 『スエデンボルグ』
3 「伝統」の再発見

第四章 戦時下の日本的霊性
1 日本仏教のマイノリティ
2 『日本的霊性』
3 戦争、敗戦、復興

第五章 禅とアメリカ文化
1 アメリカとの再会
2 『禅と日本文化』
3 禅ブームの実相

第六章 未完の東西対話
1 キリスト教と仏教
2 『禅と精神分析』
3 東洋的「自由」を求めて

終章 大拙の逆説
1 大拙批判は何を語るか
2 人に固有の霊性

あとがき
鈴木大拙略年譜
参考文献
===

目次

まえがき/序章 近代仏教と大拙/1 世界宗教としての仏教/西洋と東洋の往還/キリスト教と並ぶ世界宗教/アジアの仏教改革と神智学/日本における「宗教」/2 俗人たちの仏教/俗人を主体とする仏教/仏教学者とアカデミズム/瞑想とマインドフルネス/俗人性の強い日本の仏教/居士禅の隆盛から禅ブームへ/第一章 悟りと進化論/1 貞太郎の成長/金沢の生家と教育熱心な父/母の信心と「秘事法門」/生涯の友との出会いと母の死/セルフ・ヘルプとセルフ・レライアンス/西洋思想とキリスト教への違和感/安宅弥吉との約束/2 大拙の悟り/国泰寺でのはじめての参禅/今北洪川と釈宗演/宗演のもとでの様々な学び/「無」の公案で悟りを開く/禅的キリスト教としてのエマソン/「透明」になる自己と世界/「ひじ、外に曲がらず」の悟り/進化論の宗教化と禅の科学化/3 『新宗教論』/明治の「新仏教」/無宗教の日本人/祈兊はなぜ否定されるべきか/霊魂は実在せず「無我説」が正しい/不生不滅を科学的に説明する/ケーラスからの多大な影響/第二章 世界宗教としての大乗/1 ケーラスと科学の宗教/シカゴ万国宗教会議の開催/キリスト教徒たちのオリエンタリズム/へゲラー、ケーラス、オープン・コート/『仏陀の福音』のベストセラー化/渡米の経緯/ラサールでの修業生活/ケーラスとの確執、疑念の高まり/ウィリアム・ジェイムズと宗教経験/2 西洋人の仏教観/古代・中世の西洋人と仏教/イエズス会が驚愕した日本の禅/仏教学の誕生と人間ブッダの肖像/大乗仏教は正しい仏教ではない?/虚無の信仰とショーペンハウアー/3 『大乗仏教概論』/宗教は進化する/法身に目覚めエゴイズムから脱する/「無意識」としての悟り/自業自得という誤解/法身の不可思議な働き/涅槃とは他者への愛に生きること/『大乗起信論』とショーペンハウアー/アメリカで確立された思想的基盤/第三章 神秘から伝統へ/1 学習院、ビアトリス、神智学/日本への帰国と学習院での教職/禅的修養を指南する/乃木大将の殉死をどう考えるか/ビアトリスとの結婚/ビアトリスの動物愛護主義/神智学と動物保護/神智学の拠点づくり/2 『スエデンボルグ』/スウェーデンボルグとは誰か/日本におけるスウェーデンボルグの受容/スウェーデンボルグの霊的世界/自分の意志を超えた宿命を生きる/3 「伝統」の再発見/大谷大学時代の膨大な研究と著作/坐禅で「無意識」を意識する/禅堂での学びから現代の教育を見直す/寺院に関する評価の転換/伝統は絶えず進化し続ける/第四章 戦時下の日本的霊性/1 日本仏教のマイノリティ/『日本的霊性』の歴史的位置/妙好人の発見/盤珪との出会い/禅宗史の最も異色かつ最も偉大な人/「不生」を生きるとは/「否定」する人間/ビアトリスの仏教/ビアトリスの死と「不肖の息子」/2 『日本的霊性』/霊性・悟り・宗教意識/日本的霊性は禅と浄土系思想にあり/奈良・平安時代における霊性の欠如/親鸞の霊性/永遠の「今」を生きる/肯定は否定、否定は肯定/3 戦争、敗戦、復興/大拙は戦争に協力したか?/仏教界への批判/神道を徹底的に批判する/天皇を華厳思想で捉え直す/第五章 禅とアメリカ文化/1 アメリカとの再会/禅からZENへ/GHQ関係者との密接なつながり/世界的な禅ブームの到来/学生たちをどう魅了したか?/岡村美穂子との出会い/2 『禅と日本文化』/剣術と「無意識」の探究/禅と芸術に通じるものとは/「止まる」ことのない意識の発動/剣術家の「超心理学」/俳句の傑作はいかにして生まれるか/エマソンと東洋の目覚め/芭蕉の俳句を『聖書』から読む/洋の東西の心をつなぐ/3 禅ブームの実相/戦後の日米関係とオリエンタリズム/ケストラーの痛烈な禅批判/ビート世代とファッション的な禅受容/サリンジャーとカウンターカルチャー/超越主義という思想潮流/ケージとありのままの自然の音楽/ケージとの対話/第六章 未完の東西対話/1 キリスト教と仏教/ハイデガーとの会談/グンデルトとの親密な交流/エックハルトとは誰か/超越的な神でも汎神論でもなく/垂直のイエスと水平のブッダ/2 『禅と精神分析』/精神分析家たちとの共同研究/「宇宙的無意識」への回帰/知性は自然な生き方を阻害する/本来的な意志を生きる/フロムが考えた精神分析と禅の共通性/洋の東西の微妙なすれ違い/3 東洋的「自由」を求めて/最晩年の忙しい日々/松ヶ岡文庫の設立/「自由」の意味は東西で異なる/西洋の中の「東洋」/人間と動物を分けるのは慈悲の心/大拙の死/死と生をどう考えたか/終章 大拙の逆説/1 大拙批判は何を語るか/様々なる批判/胡適の歴史学的な批判/梅原猛の日本文化論的な批判/オリエンタリズムとナショナリズム/経験主義のイデオロギー/批判から見えてくるもの/2 人に固有の霊性/東洋人による西洋思想/日本の伝統と日本人への愛/人間という生き物の不可思議さ/あとがき/鈴木大拙略年譜/参考文献

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

shonborism

2
タイトルと著者名でジャケ買い。金沢の鈴木大拙館に行ったことがあり、一度ちゃんと評伝を読んでみたい人だった。この時代に仏典を英訳し東洋思想を西洋に伝えアメリカで教鞭を執っていたのは凄い。そもそも西洋思想から影響を受けていたのは知らなかった。気鋭の学者が最新の研究をふまえて書いた書物が面白くないわけがない。2026/05/17

takao

0
ふむ2026/06/03

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