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内容説明
問題不動産を“負の資産”にしないために――。
相続空き家、処分や活用が難しい土地、扱いに困る建物……。
複雑な問題を抱えた不動産を整理し、優良資産へ変えていくための手法を徹底解説。
法務・税務・市場動向を踏まえた実践的な対応策を、わかりやすく紹介!
不動産市場が活況を呈する一方で、売ることも活かすこともできず、長年そのままになっている不動産は少なくありません。相続でもめて手続きが進まない家、権利関係が複雑で処分や活用が難しい土地、老朽化や制度上の制約によって扱いに困る建物――そうした「問題不動産」は、保有しているだけで税金や管理の負担を生み、資産全体の価値を損なう要因にもなります。
なかでも近年、深刻さを増しているのが「相続空き家」です。家族の思い出が詰まった家ほど判断は難しく、感情のもつれや意思決定の先送りによって、売却も活用もできないまま年月だけが過ぎてしまうケースは少なくありません。しかし、問題の所在を正しく見極め、法務・税務・市場動向などの知識を適切に組み合わせれば、不動産は再び価値ある資産として活かすことができます。
本書は、長年にわたり問題不動産の解決に携わってきた著者が、複雑な案件をどう整理し、どう出口へ導くかをわかりやすく解説する一冊です。単なる制度解説にとどまらず、問題を抱えた不動産を見直し、売却や活用への道筋を見極めながら、優良資産へ変えていくための実践的な視点を提示します。資産防衛と資産承継を見据えた選択肢も具体的に示します。
不動産価格が上昇し、取引が活発な今だからこそ、保有資産のなかに眠る課題に向き合う好機です。問題不動産を優良資産へと転換し、次世代へつないでいくためのヒントがこの一冊に詰まっています。
目次
はじめに
第1章 コロナ収束後の不動産市場の変化――
今が問題不動産解決のチャンス
コロナ禍でも好調だった不動産業界
東京都市圏の新築マンションの動向
首都圏および他都市圏の中古マンション市場の動向
「問題不動産」の処分・活用に悩む資産家たち
相続空き家の増加に歯止め? 国による引取り制度がスタート
不動産は生き物である
第2章 チャンスを活かすために資産家が最低限理解しておくべき不動産知識
資産家に役立つ相続法改正の6つの重要なポイント
資産家に役立つ民法改正の7つの重要なポイント
資産家に役立つその後の不動産に関する法の見直し
相続登記の義務化等、不動産登記法の改正
相続により取得した土地所有権の国庫帰属
マンションに関する法律が大きく改正
資産家が国内不動産取引を非居住者や外国法人とする場合の源泉徴収義務
不動産価格はどのようにして決まるのか
「一物多価」の不動産価格
不動産の「相場」とはどのような要因で決まるのか
不動産の価格予測に影響を与える5つの一般的要因
一般的な要因に加えて地域的・個別的な要因も影響
将来の最重要課題、ハザード予測の調査は不可欠
不動産価格に最も影響を与える人口の動向
最新情報を把握しなければ将来価値の上がる優良資産は手に入らない
首都圏における主要な再開発プロジェクト
新型コロナ収束後のオフィス需要の動向
「地歴」等が分かって地価が下がったり未利用になったりすることも
通常では分からない「地質調査」で価格を下げざるを得ないことに
深い知識がないと業者の話に乗せられて不良資産になりかねない
相続空き家になった場合の留意点
底地・借地の問題について
第3章 不動産専門業者・税務署との付き合い方
売買における仲介業者との付き合い方
賃貸管理は地場の信頼できる業者に任せる
リフォーム業者の違いによって資産価値に雲泥の差が
業者が勧めるアパート・マンション経営はまず疑ってみる
金融機関との付き合いでは「守秘義務」の扱いに注意
信託銀行に遺言信託などの相続相談をする際の留意点
信託業法の改正で銀行以外の民間企業でも不動産の信託が可能に
不動産に関わる専門資格者との付き合い方
税務署とはどのように付き合えばいい?
第4章 問題不動産を生きた優良資産に変えた具体例
古い賃貸アパートを高値で売り抜けた事例
築後40年以上の高級分譲マンションを建物と敷地の一括売却により相場の2倍以上で売却した事例
一等地にある古い賃貸ビルを将来に備えて定期借家にし、優良資産に変えた事例
多額の債務が残る高級賃貸マンションを更地で高値売却した事例
地方の土地をまとめて売却、新たに首都圏の収益物件に組み替え優良不動産に変えた事例
「空き地」の看板では売れなかった土地が「管理地」の看板で売れた事例
所有地の地形が悪くても隣接地と組んで相場の2倍程度の高値で売却できた事例
敷地内を横断する古い畦あぜ道みち(公有地)の払い下げを受け、敷地を高値で売却した事例
競売で隣接地を買い、資産価値を高めた事例
駐車場一括貸しは将来に備えた最有効使用の時間稼ぎとしてベストの選択
借地権者の地代滞納を解決し、借地人・地主ともに利益を実現した一体売却の事例
借地人と地主の権利を等価交換方式でそれぞれ完全所有権にした事例
借地相続人からの相続税納付のため借家権の付着した借地権買取り要請を解決した事例
都内一等地にある古い分譲マンションの市場価値を大規模補修で大幅に高めた事例
値付けしにくい売却が難しい土地でも、コーポラティブハウス需要がある事例
第5章 長期視点で考える不動産の運用戦略
不動産と有価証券・現金等は4:6で持つのが理想
日本のREIT市場は徐々に成熟し投資商品として認知されるように
民泊の現状と今後の動向
利用者が増えるリバースモーゲージ
旧耐震マンション、都が容積率緩和で建て替えへ
将来価値が確実な不動産に積極的に買い換える
不動産は生き物、売買はタイミングが重要
思い切って地方の土地を首都圏の立地の良いマンションに買い換える
マンションの買い換え・購入は相続税対策としても得策だが、最近の税制改正には留意
高級タワーマンションの高層階は固定資産税のアップにも注意
日本のリゾートで損するより海外の名門リゾートで儲けを期待せず人生を楽しむ
第6章 資産家のための老後・相続を見据えた不動産整理
資産家の大敵である認知症
認知症の現状と将来
資産家は必ず「エンディング・ノート(未来ノート)」の作成を
不動産を所有する資産家は相続税がどれくらいかかるか、
概算でも計算する方法を知っておくべし
高齢の資産家が元気なうちにやっておくべき基本的不動産対策
不動産は所有から利用へ。老人ホームの選び方
贈与の特例法で有効な相続対策
資産の一部はインフレ時に強い「金」で保有を
遺産分割でもめない知恵
遺言書は公正証書による遺言がお勧め
資産家には民事信託(家族信託)も有効
「財産を使い切る」という発想を持つ
生前贈与で安心させ残りは自分で使い切る
おわりに



