内容説明
人は生きるために食べ、動き、眠り、話し、聞くなどの身体活動を行っている。
それでは人は一生涯の中で、どのくらい動くものなのか。また、不幸にして運動障害を持った人や高齢者の場合、健常者のエネルギー消費量などと、どのような違いがあり、どのくらい動けば健康になれるのか。
本書はこの身体活動のあらましから、その測定方法、身体活動測定の歴史、そして現在知られている理論から実践例まで解説。ヘルス・サイエンスを学び実践するための教科書である。
目次
1 身体活動と運動のあらまし
1-1 身体活動と運動
1-2 臨床身体活動学の構造
2 身体活動測定の歴史
2-1 身体活動測定装置の始まり
2-2 近代的身体活動測定装置の始まり
量程器の名
3 調査紙による身体活動量の測定
3-1 質問紙法
(1)British Civil Servant questionnaire
(2)Minnesota Leisure Time Activity questionnaire
(3)Harvard Alumni Activity Survey
(4)Framingham questionnaire
(5)Lipid Research Clinics Prevalence Study and Coronary PrimaryPrevention
(6)Five-City Project questionnaire
(7)Baecke questionnaire
(8)IPAQ(International Physical Activity questionnaire)
3-2 健康関連の身体活動測定用質問紙
4 健康のために必要な身体活動量─子ども,青年,中年,高齢者─
4-1 身体活動量の基準(2013年 健康日本21(2次))
(1)2013年の身体活動基準のあらまし
(2)2013年の身体活動基準設定の経緯
(3)2013年の身体活動基準
(4)身体活動に関する国際的な動向
4-2 ライフステージ毎の身体活動量基準
(1)18~64歳の身体活動量(日常生活で体を動かす量)の基準値
(2)18~64歳の身体活動量(スポーツや体力づくり運動で体を動かす量)の基準値
(3)体力(うち全身持久力)の基準
(4)65歳以上の身体活動(生活活動・運動)の基準
(5)幼児期運動指針について
(6)学校体育における取組について
(7)すべての世代に共通する方向性
5 生活習慣病と身体活動疫学
5-1 生活習慣病に対する身体活動疫学
(1)生活習慣病に対する身体活動の有益性
(2)生活習慣病患者等に推奨される身体活動量
(3)保健指導の一環としての運動指導の可否を判断する際の留意事項
(4)保健指導の一環として運動指導を実施する際の留意事項
(5)身体活動に安全に取組むための留意事項
(6)身体活動を普及啓発するための考え方
5-2 運動基準の変遷にみる運動のあり方
(1)基準値の簡易な表現方法
(2)外国の身体活動ガイドラインとの比較
5-3 身体活動疫学に基づく有効性
6 アクティブトラッカーを用いた活動支援時のチェックアウト
6-1 歩数計を含むアクティブトラッカーのチェックアウト
6-2 厚生労働省による健康日本21(2次)で用いるように作成されたパンフレット
7 身体活動を分析するための理論
7-1 身体活動と保健行動理論
(1)健康信念モデル health belief model
(2)自己効力感モデル self-efficacy model
(3)変化のステージ理論
(4)ストレスコーピング stress coping
(5)ストレスマネジメント
(6)ソーシャルサポート
(7)コントロール所在
7-2 身体活動のバイオメカニクス
7-3 運動制御を理解するために必要な神経系の働き
7-4 アライメント(重心と体節の並び)
7-5 身体活動と運動学習
7-6 身体活動のエルゴノミクス
8 身体活動データを用いるピリオダイゼーション
8-1 ピリオダイゼーション
8-2 トレーニングの時間構造
8-3 時期区分
8-4 メゾサイクルの長さ:ロング・サイクル
8-5 メゾサイクルの長さ:ショート・サイクルとハーフ・メゾサイクル
8-6 週内変動型モデル
8-7 メゾサイクル内の強度と量の変動パターン
8-8 日内変動パターン
8-9 変化させるべきプログラム変数
9 身体活動と栄養のヘルスリテラシー
9-1 ヘルスリテラシー
(1)ヘルスリテラシーとは
(2)ヘルスリテラシーの具体例としてのアイスクリームテスト(NEWEST VITAL SIGN NVS スコア)
(3)ヒューリスティックとは(注意の選択の怖さ,健康教育が必要な理由)
(4)ヘルスリテラシーと公衆衛生学におけるアウトカムの関係
9-2 身体活動を支える栄養
(1)炭水化物と身体活動
(2)脂質と身体活動
(3)たんぱく質と身体活動
(4)ビタミンと身体活動
(5)ミネラルと身体活動
(6)水分と身体活動
10 社会・文化・環境に秘められたリズムと歌と身体活動
10-1 人に働きかけて身体活動を促すもの
(1)強い運動負荷に耐える集団の知恵としてのWork songからエアロビクスへ
(2)Work songの分類
(3)イギリスにおけるWork songの例 シーシャンティ・船乗りの歌 sea shanty
(4)ロシアにおけるWork songの例 ヴォルガの舟歌 The Volga Boatmens Song
(5)日本のWork song(仕事歌)の例
(6)長寿を誇った沖縄県のWork songの例
(7)アフリカ系アメリカ民謡の中のWork songの例 黒人労働歌 African-American work song
10-2 唄の効用
(1)拍子(リズム)とエアロビクスエクササイズの起源
(2)クーパーのエアロビクスの実際
10-3 環境に働きかけて身体活動を促すもの
(1)健康都市づくりと身体活動
(2)シビリシティの存在と身体活動に及ぼす環境の効果
(3)大宜味村の高齢者の身体活動の特徴
長寿の秘訣
11 肢位強度法に使えるウェラブルセンサー
11-1 特異的な動作の身体活動量の推定方法―肢位強度法のあらまし
(1)肢位強度式身体活動量の求め方
11-2 高齢片麻痺者の低活動性を示す身体活動量のカットオフポイント
11-3 新しいアクティブトラッカーとしてのウェアラブルセンサー
11-4 ウェアラブルライフレコーダーによる生理学・運動力学データ取得の実際
(1)ポラー社 M430 の入手方法
(2)M430の初期設定
(3)M430のクラウドデータ処理の始め方
(4)M430の装着の方法と注意点
(5)M430のデータの処理の一例 free softwareを用いた画像情報処理の数値化
(6)M430のWEBデータの見方
11-5 身体活動の定量化技術の将来
12 身体活動支援・教育実践のための具体例
12-1 支援すべき身体活動
12-2 支援すべき身体活動の対象
12-3 身体活動支援の前に備えるべきもの
12-4 身体不活動の予兆,生活不活発病チェック
12-5 身体不活動の評価
12-6 身体不活動の改善のための実践指導
12-7 高齢者の健康づくりのためのレクレーション活動や軽スポーツ
12-8 身体活動支援の効果判定
(1)効果判定の実践例
(2)身体不活動性の計数化の実践例
(3)PCIを用いた身体不活動性の判定
(4)判定後の方針決定
付録
1 身体活動量測定ツールの使い方
2 PIPAシート(肢位強度式身体活動量測定方法)
索引
あとがき




