内容説明
反物質は、通常の物質と電荷の符号が逆なだけで、質量や構造は同じ粒子から成る。1930年代にその存在が予言され、陽電子と反陽子が相次いで発見されたが、実験室で反物質をつくり、自在に扱うことは長く夢物語だった。本書は、その夢が現実となり、「反物質のスペクトラムは厳密に物質と同じなのか」「反物質は重力で落ちるのか、それとも上に行くのか?」などといった、これまで誰も試したことのない問いに挑むまでの数十年の道のりを描く。
目次
第1章 陽電子の予言と発見
第2章 p:反陽子の発見
第3章 H:最初の反水素原子
第4章 反物質研究の意義
第5章 (反)水素原子分光のハードルの高さ
第6章 CERNの反物質工場
第7章 初の「冷たい」反水素原子
第8章 反水素原子を閉じ込める
第9章 反水素原子をマイクロ波でプローブする
第10章 反水素原子をレーザーで制御・分光する
第11章 反水素原子は重力中で落下するか?
第12章 半反物質‐反陽子ヘリウム原子
第13章 将来展望



