内容説明
昭和三十四年、五粒の種を託され京都・舞鶴へ向かった少年・光太と、喘息を抱え海辺で育つ姉・皐月。昭和の漁村の営み、高度経済成長に伴う家業や相続の変化、巨大な資産の謎、そして大人になる痛みと喜び――。舞鶴湾に降り注ぐ光は、家族の記憶と人生の航路を時代を超えて照らし続ける。夢と希望を与えてくれる傑作長篇小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
180
宮本 輝は、永年に渡って新作をコンスタントに読んでいる作家です。本書は、舞鶴湾を巡る家族大河小説の佳作でした。 風光明媚な舞鶴湾に、一度行ってみたい。 https://www.shinchosha.co.jp/book/332531/2026/07/11
hirokun
57
何かしっくりこない部分があって最後まで読み切れず。舞鶴湾の景色が目の前に浮かんできそうな風景描写には思わずうっとりしたのだが、淡々とした語り口に今の私のメンタルがついていけず。もともと宮本輝さんは好きな作家さんの一人だったのですが…2026/06/28
ひらちゃん
40
舞鶴を舞台に父親違いの姉と弟、その家族や身近な人々が織りなす物語。戦後の昔語りは時間がゆったりとしていて大らかな気持ちになる。人々もせせこましくなくて、祖父ちゃんたちの夢のようなエピソードにも関わらず、姉と弟の現実的な感じが面白い。まあ、そんな事あるわけないじゃんって思いながらも、壮大なドラマみたいで。そんなところが私には心地よかった。2026/07/26
kei302
34
五老スカイタワーからの舞鶴湾、見たくなります。安定の宮本輝氏の裕福一家のお話で、分かっているのに新作が出ると読んでしまう。祖父の若い頃のエピソードがあまりにも壮大過ぎるが、日本海ならあり得るかもしれないと思わせる説得力を感じた。2026/08/17
クラムボン
33
「新潮」2024年6月号に新連載された時に初回分を読んだのが始まりだった。そして最終回は2025年12月号の18回目だが、何かの巡り会わせか、その回も読むことが出来た。他には途中1回読んだだけなので、小説の全体の流れは理解出来なかったが、空白を想像しながら読む楽しさがあった。なので、今回単行本として改めて全編を読むことで、各々の断片が繋がり、明確になったこともある。物語は舞鶴湾に住む三つの家族の年代記:田鷲家と竹園家と石丸家。親戚同士でその絆は強く、湾とは、自然の恵みと生きる喜びを与える誇れる地であった。2026/08/10




