内容説明
網野善彦・山本七平・司馬遼太郎・松本清張・梅原猛・吉本隆明・坂本多加雄……戦後の知識人は自らの理想とする「国のかたち」を歴史に託し、従来の皇国史観やマルクス史観とは異なるユニークな「史論」を展開した。多様な史観が競合する思想空間は、いかに育まれ、なぜ衰退したのか。気鋭の思想史家が描く「歴史観の戦後史」。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
てつ
23
歴史は好きだが「史観」をあまり意識してこなかった私には眼から鱗が落ちまくり。論争をあおることを目的としない姿勢には頭が下がる。松本清張や司馬遼太郎なども取り上げられているが、基本的には深い歴史観論考である。小説でしか歴史を知らない方に触れて欲しいと思うのと同時に、自分の「史観」を誤解しているかもしれない歴史好きにも読んで欲しいと思います。個人的に、引用時に頁数などを本文中に組込み、後注にしなかったので若干の読みにくさはあったが、これは好みでしょう。2026/07/11
おはぎ
14
「歴史観の歴史」の本。個人的には二言目には「史料では〜史実では〜」と「答え合わせ」をするのが歴史を語る方法の正当であるかのような風潮に反発を覚ることもあるのでどの「物語」(必ずしも「史実」に限らない)を取捨選択したかも重要というのは納得できる。今「通史」や「史観」をが衰退していることに対する危機感が執筆の背景にあると思われるが自分も同意。そのいわばなんとなくみんなが避けていて生まれた無人地帯にちゃっかり入ったのが参政党と思われる。本来はもっと議論を充実させて生半可なものが入る隙をなくすべきだった。2026/07/13
Shun'ichiro AKIKUSA
4
ちょうど直前に松本清張「カルネアデスの舟板」を読んでいたので「おっ」と思った(し勉強になった)。2026/06/23
めめほめ
3
様々な論者の歴史の記述を切り出した史観に着目して紹介する本。同じ歴史上の事実でもまぁ皆さん色々考えるわねと面白く読みすすめていたのだが、だんだん歴史を学ぶ意義ってなんなんだろう…となりました。2026/06/20
辻井凌|つじー
3
歴史を語るおもしろさを教えてくれる。 多彩な知識人たちが自由競争のように語る「史論」の数々には、歴史の見方の豊かさが詰め込まれている。 今を予言するような渡部昇一の女性政治家に対する期待の言葉にはおどろいた。2026/05/26
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