手の言語学

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手の言語学

  • 著者名:松田俊介
  • 価格 ¥2,310(本体¥2,100)
  • 左右社(2026/04発売)
  • ポイント 21pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784865285116

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内容説明

「ドアを開けると、田中さんが化粧をしていた」を日本手話ではどう表す?
ドアは押す、引く? 化粧は口紅、ファンデーション?
日本語の感覚からすると「どうしてそんなことを考えるんだ」と思える。
しかし、身体動作を使って表す日本手話では、「そんなこと」にも思える具体的な動きを表さないと翻訳ができない!
音や文字を持たず、手と身体の動きで表し、目で見る視覚言語の日本手話。
日本手話を日々学ぶ言語学者が、日本語や英語とも比較しながら、視覚言語だからこその特徴、他の言語との共通性を浮き彫りにする!

・何パターンもある「開ける」の翻訳
・錯覚がコミュニケーションを支える
・日本手話には「ルビ」がある
・炭治郎の独り言は翻訳できるか
・ダジャレづくりが難しい理由

目次

まえがき
1章 無音の日常をのぞく
寄り道日本手話トーク1 日本手話のバリエーション
2章 「大雑把な日本語」と「几帳面な日本手話」
3章 「ないはずのものが見える」からこそ
寄り道日本手話トーク2 「ちょっと」迷いました
4章 人さし指に愛を込めて
5章 ことば遊びで音から文字へ
寄り道日本手話トーク3 聴覚を使って料理をする
6章 見える音、動くルビ
7章 コマ割りの言語学
寄り道日本手話トーク4 語学で大切なこと
8章 日本手話のストーリーを描く
あとがき
参考文献・参考動画

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

shikada

11
日本手話をテーマに言語を考える一冊。平易な文と、手話のジェスチャーの写真がたくさんでわかりやすい。「太鼓をたたく」は日本手話だと棒状のものを両手で交互に振り下ろすジェスチャーになるが、日本語の「太鼓をたたく」には両手か片手か、棒をどう持っているかといった情報がない。相対的に日本語は情報量が少なく大雑把で、手話はその逆。また手話で太鼓をたたく動作で太鼓そのものを示す(換喩・メトノミー)ことも可能。さらに、言語はジェスチャーと音声どちらから生まれたかの言語起原論の議論にも入っていってぐいぐい読まされた。2026/10/14

yumani

6
届かぬ想いに空間を彷徨う手…こういうのが欲しかった!「マンガ論から見る日本手話」の共通点という発想が刺さる。聴こえない音を描き(BLUE GIANT登場♪)、〈スル人〉と〈サレル人〉をコマの切替えで表現するマンガ!無意識に見ていた。バストショットの範囲で表現するコトバはマンガのコマ割りの制限にも似て、気持ばかりが暴走する弱点を指摘されたような衝撃。「私は息子にパンを盗ませた」と「私は息子を戦争で死なせた」をいかに伝えるか?使役表現の位置関係に留まらず、人としての価値が瞬時に問われるようでコトバが出ない。2026/06/29

まるちゃん

2
日本手話を言語学的に捉え、動画も加え分かりやすく論じている。つい文法に拘ってしまいがちだか、視覚言語として多角的に捉えている点が斬新だった。言語としての手話に対して、私は尊敬の念を深めることができた。 次作も期待したい。2026/07/19

Shinjuro Ogino

0
手話の解説書で、日本語との違いがよく判り面白いが、不満がある。常に「日本手話」と言うが、外国の手話の話や手話一般の話が出てこない。例えば「日本手話は時々特殊な言語だと言われることがあります」とあるが意味が解らず当惑する。外国の手話に比して特殊なのか。日本語に比して特殊なのか。それからキーワードでありそうな「認知文法」と「使用基盤主義」について丁寧な説明が無く不満を感じる。2026/08/24

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