内容説明
ボールドウィン生誕100年 代表作を記念復刊!
LGBTQ文学の傑作
アメリカで再注目されている黒人文学作家であり、マルコムX、キング牧師らとともに60年代公民権運動の中心的役割を担った思想家でもあるボールドウィンの生誕100年を記念し、代表作を復刊する。
小説の舞台は50年代のパリ。パリに遊学中のアメリカ人青年デイヴィッドは、婚約者ヘラが長期旅行で不在の間に、バーで知り合ったイタリア人男性ジョヴァンニと恋愛関係になり、ジョヴァンニの部屋で二人は同棲生活を送るうちに、デイヴィッドは封印してきた過去がよみがえり、苦しみを募らせる。婚約者ヘラが戻ってくると、デイヴィッドは自分の気持ちを押し殺そうとするが……。
「内なる自分と出会ったときの恐怖、罪悪感、喪失感をこんなにも激しく魅力的に描くことのできる作家がほかにいるだろうか。――いま、われわれの作品として大きく呼吸を始める」(金原瑞人「解説」より)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
御庭番
2
ジェームズ・ボールドウィンの本をみつけたので購入。 映画でボールドウィンを見たときに感じた憂いみたいのがこの本からも感じられた。 アメリカにおいて、黒人でゲイというのはとてつもなく大変な時代だったはず。そんな彼が生み出した作品にはその思いがにじみ出ている。苦しいくらいの内容だった。あえて白人を書いているのに、自分には読んでいて黒人が見えてしまった。2025/01/07
Э0!P!
1
市場に行く、ジャックは警告、イタリアのお母さん・祈りなさい、高く積まれた洗濯物、水兵、アメリカンエキスプレス、スウ、死というものが現実として浮かぶ(自分の人生をどう全うすべきかわからない)・安寧の網の目からこぼれ落ちてしまったという感覚、ギヨームにクビにされた、孤独だと嘆く、壁に本棚を埋めようとする刑務所しか現実ではない男、故郷は去るまでなく去ったら戻れない、お互い煉瓦を掴んで「抱いてくれ」・このような瞬間ごとに殺人、ヘラからの手紙、彼女と再会・ジョヴァンニを忘れようとする2025/06/03
タケチョ
0
再読。それにしても暗澹たる物語。主人公のディヴィッドはパリで何をしたかったのか。父親との関係に決着をつけるのを先延ばしにしているあいだに、いろいろな人を傷つけるディヴィッド。アメリカという父を避けながら自分という人間を見つけようとあがくけれども、自分が本当に何をしたいのかディヴィッドには見えてこない。この虚無感。2025/12/27
Erinelly
0
さすがジェームスボールドウィン♡2025/08/15
Ryuta
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プライド月間に読むには救いのない話だった… 「その瞬間に、もし屈していたら、ぼくは永久に、あの部屋に、彼とともに閉じこめられてしまっただろう。 そして、ある意味で、それこそ、ぼくがもとめていたことでもあった。」2025/06/14




