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内容説明
脳梗塞、認知症、心不全……
「心房細動」が重病の引き金になる
心房細動の薬物療法は一生継続が鉄則!
完治をめざす治療法「カテーテルアブレーション」について
治療実績10,000件以上を誇る専門医が分かりやすく解説
動悸がする、脈が飛ぶ、胸がざわつく――。
年齢を重ねるにつれ、多くの人が一度は経験する「不整脈」。その中でも、脳梗塞や心不全の原因となり得る危険な不整脈が「心房細動」です。
心房細動は高齢になるほど起こりやすく、特に60歳以降で発症リスクが高まるといわれています。超高齢社会の日本では、突然死や要介護のリスクを高める要因として、社会的にも大きな課題となっています。国内の患者数は推計で200万人とされ、「薬を飲み続けるしかない」「発作がいつ起きるか分からず不安」「根本的に治す方法はないのか」と悩みながら日々を過ごしている患者も少なくありません。
本書の著者は、心房細動に対する根治治療である「心臓カテーテルアブレーション」が日本で実地医療として導入された当初から、この治療に携わってきました。研鑽を重ね、症例を積み上げ、2026年3月現在で治療実績は1万件以上に上ります。
本書ではまず、心房細動とは何か、なぜ危険なのかを患者にも分かる形で丁寧に解説します。そのうえで、進歩したカテーテルアブレーションについて、治療技術、治療成績、合併症のポイントを分かりやすくまとめました。さらに、薬物療法やアブレーション以外の新しい治療選択肢、心房細動を起こしにくくする生活上の注意点、治療後に再発を防ぐための考え方まで、実践的に紹介しています。
本書は2016年に刊行された書籍の新版として、古くなったデータや治療情報を見直し、現在の医療現場に即した内容へアップデートしました。加えて新たに第5章として、アブレーションで十分な改善が得られなかった場合に備え、「運動療法」によって慢性心不全を治療する考え方も加えています。
心房細動と診断され、治療に迷っている人が、自分の命と生活を守るための道筋を見つけられる一冊です。
目次
はじめに
第1章
脳梗塞、認知症、心不全……。「心房細動」が重病の引き金になる
正常な心臓の働きと電気の流れ
「元気で長生き」を阻む心房細動
心房細動はいくつかに分類できる
心房細動はなぜ発症するのか
心房細動時の電気の流れ
日本の心房細動患者人口は200万人
心房細動を引き起こす三大原因
①加齢
②高血圧、心臓病
③飲酒
心房細動を引き起こすその他の原因
④甲状腺機能亢進症
⑤睡眠時無呼吸症候群 ―いびきと心房細動―
⑥遺伝的要因
⑦ウイルス感染
カフェインは心房細動を引き起こすか
心房細動の三大症状
洞不全症候群
無症候性心房細動 ―自己検脈の重要性―
予兆がある場合もある
心房細動の予後 ―たどる経過と結末―
心房細動になると死亡リスクが2倍に
心房細動が引き起こす重病① 脳梗塞
心房細動による脳梗塞の重症度
心房細動が引き起こす重病② 認知症
心房細動が引き起こす重病③ 心不全
心不全の早期発見に役立つ血液検査項目「BNP・NT-proBNP」とは
心房細動診断のための新しいデバイス① Apple Watch
心房細動診断のための新しいデバイス② 1週間ホルター心電図
第2章
心房細動の薬物療法は症状の緩和と脳梗塞の予防が目的。一生継続しなければならない
心房細動治療のゴール
1.抗凝固療法(脳梗塞の予防)
抗凝固療法の適応
ワーファリン
DOAC
4つのDOAC それぞれの特徴
抜歯、胃・大腸カメラの前に抗凝固薬は中止すべきか
2.リズムコントロール(心房細動を起こさないようにする治療)
アミオダロン
抗不整脈薬のとんぷく療法
3.レートコントロール(心拍数が速くならないようにする治療)
目標心拍数
AFFIRM試験
AFFIRM試験の誤解
4.電気ショック治療
第3章
発作の恐怖と決別する。完治をめざす「カテーテルアブレーション」とは
心房細動アブレーションの原理
心房細動起源の誘発方法
心房細動の好発部位
肺静脈隔離術
上大静脈隔離術
マーシャル静脈アブレーション
非肺静脈由来心房細動起源の治療方法
心房細動アブレーションの方法
①高周波カテーテルアブレーションの原理
②パルスフィールドアブレーションの原理
③クライオバルーンアブレーションの原理
高周波アブレーションVSパルスフィールドアブレーション
高周波アブレーションVSクライオバルーンアブレーション
心房細動アブレーションの成績
発作性心房細動の治療成績 薬物治療との比較
発作性心房細動の治療成績 カテーテルアブレーションの長期成績
持続性、慢性心房細動の治療成績
慢性心房細動 10年以上持続する慢性心房細動の成績
高齢でもカテーテルアブレーションを受けられるか
カテーテルアブレーションの脳梗塞予防効果
カテーテルアブレーションの心機能改善効果
心房細動アブレーションの合併症とその対策
脳梗塞
無症候性脳梗塞
心タンポナーデ
食道関連合併症
心房細動アブレーションの実際の流れ
外来~入院
治療費
術後注意事項
術後職場復帰と外来定期検査
医療機関の選び方
アブレーションを受けるべきか、受けないか?
治療成績、安全性向上のための最新の技術と工夫
完璧なアブレーションの設計図 3次元マッピング機器
56ホールイリゲーションカテーテル
コンタクトフォースアブレーションカテーテル
アブレーションインデックス
高出力短時間通電
心腔内エコーと高周波心房中隔穿刺針(高周波穿刺針)
心腔内電気ショックカテーテル
全身麻酔 痛くないアブレーションを実施するために
安全な全身麻酔薬
全員への経食道心エコーは不要
尿道バルーンも不要
術後の安静中の問題 ―止血デバイスの登場―
MAZE手術
左心耳摘出術
WATCHMANデバイス
第4章
再発リスクを徹底排除。術後の生活改善で発作ゼロの毎日を手に入れる
心房細動を起こさない、再発させないための食習慣
食事療法
飲酒
減塩
血圧が高い人は野菜をしっかりと
食事の最初に野菜を完食する ―ベジ・ファーストの有用性―
脂の乗った青魚を食べると血圧が下がる
第5章
心房細動がカテーテルアブレーションで治らなかった場合。「運動療法」で慢性心不全を治療する
心房細動がカテーテルアブレーションで治らなかった場合
慢性心不全の2大治療 薬物療法と運動療法
1 薬物療法
2 運動療法(心臓リハビリテーション)
運動療法は、慢性心不全における「薬」と並ぶ治療法
運動が慢性心不全に良い理由
どんな運動が効果的か
有酸素運動とは
筋力トレーニングとは
一回何時間、週に何日、どの程度の運動が必要か
嫌気的代謝閾値―運動療法の科学的な指標―
心肺運動負荷試験―嫌気的代謝閾値の測定と運動療法中の目標心拍数の決定―
簡便な運動強度の決定方法 自覚的運動強度と目標心拍数計算式
心房細動患者にとっての心肺運動負荷試験の意義
自宅で行う運動の基本
運動療法を続けるためのちょっとしたコツ
おわりに



