中公新書<br> ミッテラン 現代フランスを率いた理想と野望

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中公新書
ミッテラン 現代フランスを率いた理想と野望

  • 著者名:吉田徹【著】
  • 価格 ¥1,155(本体¥1,050)
  • 中央公論新社(2026/03発売)
  • ポイント 10pt (実際に付与されるポイントはご注文内容確認画面でご確認下さい)
  • ISBN:9784121029010

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内容説明

フランス大統領を2期務め、欧州統合の礎を築いたフランソワ・ミッテラン(1916~96)。
社会党初の大統領として、東西ドイツ統一や冷戦終結など国際政治の激動期を導いた。一方、青年期にはナチスに協力的なヴィシー政府で働いた過去や、大統領期に新自由主義的な政策を実施したことから、権謀術数を駆使した「政治屋」と揶揄する声も多い。
毀誉褒貶ある足跡から、戦争と革命の20世紀とフランス現代史を辿る。

■目次■

まえがき

第1章 フランスの地方に生まれて――「王か法王になる」

第2章 世界大戦との出会い――「フランスを中から目覚めさせる」

第3章 政界のホープ――「野心は統治者になることに尽きる」

第4章 大統領への道――「革命とは決別のことである」

第5章 社会主義から欧州統合へ―― 「私はヨーロッパ建設と社会正義の間で迷っている」

第6章 ドイツ統一とポスト冷戦時代の始まり――「自らの手でヨーロッパを作り出す」

終 章 フランスの歴史と政治――ミッテランが遺したもの

あとがき
写真出典
主要参考文献
ミッテラン略年表

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

106
政治状況の変化に応じて敵味方を変えていく政治家をバルカン政治家と呼ぶが、戦後フランス初の左派大統領ミッテランはその典型といえる。政治的出発は右派だったが戦時中のレジスタンス活動で左派との関係を深め、第四共和政では中道派として閣僚を歴任し首相の座に近づく。しかしドゴールの圧倒的なカリスマへの対抗軸として左派に転身し大統領に上り詰める過程は、理想など野望実現の道具でしかない冷徹な現実政治家の肖像画だ。しかし権力優先の政治手法が今日の社会党衰退の遠因なのは確かで、左派という資産を自分のため食い尽くしたと思えた。2026/05/14

nishiyan

9
戦後フランス初の左派大統領として2期務めたフランソワ・ミッテランの評伝。第二次大戦中の捕虜経験に始まり、ヴィシー政府での勤務、右派に傾倒したものの、反ドゴールの旗手たらんと左派へと転向して大統領となるまでの歩みは興味深かった。大統領となるも国有化などの社会主義的な経済政策で味噌をつけてしまうが、コアビタシオンに陥ったことを奇貨として新自由主義的政策で乗り切る運に恵まれた感はある。社会主義の実現から欧州統合へと軸を移したことは彼の機を見るに敏なところを示しており、政治屋であり、政治家であったのだろう。2026/05/09

O次郎

3
冷戦終結時のフランス大統領というイメージしかないミッテランだったが、その人生の記述が非常に面白くあっという間に読んでしまった。度重なる政治的な転向や左右の行き来含めて、その人生はフランスという国家が第二次世界大戦から戦後にかけて歩んだ道のりの困難さを象徴しているということが本書の内容から強く伝わってきた。随所に出てくる情熱的なロマンスや皮肉めいた言い回しはいかにもフランス人という感じで面白かった2026/04/27

氷柱

3
1262作目。4月23日から。フランスの大統領越しにフランスの近代史を眺めることができる一作。秘密主義だった大統領だということもありその半生をしっかりと暴ききるのは難しいだろうが、その足跡にはフランスという国の絶妙なバランス加減、ひいてはヨーロッパの激動感が現れている。登場人物の数も非常に多く追い切れない部分も多々あったため、より解像度を上げるためにも今作以外のフランス史の作品にも目を通すべきだ。それぐらいに内容が詰まっている2026/04/25

しまたる

2
フランス大統領として名前は知っていたが、同時代のサッチャーやレーガン(と本邦の中曽根)と違い思想や経歴などを詳しくは知らなかったミッテランの長い政治人生を記述した新書。ところどころにフランス政治に通底する特徴(度重なる体制転換や短い首相任期)やルペンなどの現代につながる要素も見られて興味深い。個人的に一番印象に残った政局は中道を標榜するミッテランが左右分離を促す第五共和制のシステムに合わせ一気に社会主義者になった場面だ。民由合併後に代表になり横路系とも接近して社民路線に舵を切ったニュー小沢を彷彿とさせる。2026/05/04

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