内容説明
東京・中野に弁護士事務所を構える佐方貞人のもとに、警察から一本の電話が入った。さきほど逮捕した男が、佐方を弁護人に指名しているという。男は大学時代の同期・久保利典で、行きつけのクラブの女性から不同意性交等罪で訴えられたらしい。無実を主張する久保を信じ、事件の経緯を調べはじめた佐方だったが、女性が久保を嵌める動機が見当たらない。隠された接点があるはずだと二人の過去を探るうち、約20年前に香川で起きた、ある石職人の死亡事故が浮かび上がる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
starbro
273
柚月 裕子は、新作をコンスタントに読んでいる作家です。佐方貞人シリーズ16年ぶりの新作長編、第五弾です。地味な事件でしたが、背景にドラマがありました。シリーズは、まだまだ続きそうです。 https://www.kadokawa.co.jp/product/322403001435/2026/04/28
いつでも母さん
166
待ってた甲斐があるってもんで。なんと16年ぶりの佐方シリーズは長編の嬉しさ。噛み締めて・・一気に読んじゃった。ともかく柚月さん、ありがとうございますなのだ。あまりの恋焦がれに私の中の佐方さんってこんな?な所もあったけれど、どんどんこれよ!この感じ~!と一人盛り上がる始末(笑)裁判が始まってからは、一語一句が身体に沁みこむような感覚になった。事実の裏の真実にあれもこれも「くぅ・・」ちょっと綺麗にまとまりすぎの感は否めないが、いいよね。幸せになるんだよ晶。そんな読後感。2026/04/13
あすなろ@no book, no life.
165
佐方シリーズ5巻目。どうしても佐方検事のイメージが強いが弁護士にだっだと思い出しながら読み始める。実に16年振りの刊行との事。しかしそんな事も束の間、佐方の輪郭が思い出される。事件から調査、裁判とそれだけでもやはり佐方と柚月氏は絶妙なマッチングだなと惹き込まれ、一方で割と平板な事件でもあるなと頭の片隅で思っていたが、やはりラストは読み応えを感じさせてくれた。佐方はカッコいいなと改めて考えさせてくれた一冊。読み直したいシリーズなのだが当方に時間がない事だけが悔やまれる。そして、小坂と何か発展するのだろうか。2026/05/22
hiace9000
153
カウンターで一人黙々と酒を呑む、そんな姿が実にしっくりくる暗い陰を纏ったヤメ検弁護士・佐方貞人。新刊ではその濃さが薄まった感はあるものの、真実を追求する執念と信念は相変わらず。あらゆる人の心の揺れを極めて精緻に紡ぎあげる柚月筆は、本シリーズを一級の人間ドラマとして浮かびあげてくれる。明らかとなった「真実」の必然性は、職業としての弁護士にはやり切れないものもあるだろうが、より強い正義感を有し高い倫理観を求められる法曹関係者ならば、久保の行動は完全NGに値するのだろう。小坂の本心、どうか気づいてよ、佐方さん。2026/04/08
hirokun
143
★3 佐方貞人シリーズは過去にも読んでいるはずだが細かい内容は覚えていない。まっさらな気持ちで読み始めたが、私の好きな法廷物でもあり一気読み。法廷の描写は緊迫感があり、畳み掛ける様な展開が心地よかったが、ストーリー的にはあまり興味深い物語とも思えず、アッサリ終了。ページ数はしっかりあるが、推理小説としても、社会派小説としても深さがあまり感じられなかった。2026/04/23




