内容説明
風尾町。あまりに風がなくて、いつでも船出を待っていることから「風待ちの港」と呼ばれた、瀬戸内に面した穏やかな町。その町に祖父の危篤の報せが切っ掛けで帰って来た葉山恒一は、仕事に忙殺され、心を無くしていたことに気が付き、少し休むことに。そんな折、かつて祖父がこの町でプラネタリウムの解説員を務めており、その音声がつい最近再開した博物館に保存されていることを知る。恒一は、〈風尾博物館〉へと足を踏み入れた……。ものや星が、心を繋いでいくハートフルストーリー。(解説・原田ひ香)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
もぐもぐ
36
静かで優しい時間を感じられる話でした。舞台は瀬戸内に面した港町の小さな博物館。仕事を辞め亡き祖父の家に住むようになった恒一は、博物館の資料整理をしながら様々な人と関わり、30年以上前の祖父の想いと繋がってゆく。古いものには魂が宿り、それがなんともノスタルジックであったり、今を生きる人たちの癒しや励みになったりする景色は、派手さはないけどとても温かかったです。星の話が散りばめられているのも楽しかった。続編が出たらいいな、って思える話でした。 #NetGalleyJP2026/03/26
keisuke
4
実家を出て仕事をしていたけどかなり心が磨耗していて、祖父の死をきっかけに地元に帰り、祖父が残したというプラネタリウムの音声を探して博物館で働く話。疲れた日々に、少しずつ心が弾力を取り戻していく過程に癒される。ただ少し残念なのは、瀬戸内海を望む地方都市ってことなのに、全く方言が書かれてないこと。そりゃがっつり方言だと読みづらさがあるのはわかるけど、地方都市舞台の小説やドラマで標準語だと冷める。地方出身者の余計なこだわりだろうか。2026/03/12




